今回の震災に対して、
昨日のブログでは、わたしたちができることその1として
義捐金や物資の支援という方法を提案させていただきました。
今日はその2で、お金やモノを送る以外にもできること、
について考えてみたいと思います。
もう皆さんご存知のことばかりかもしれませんが、
私自身の頭を整理する意味でも、ここに書いておこうと思います。
【ボランティア】
お金もない、モノもないけど、
体力と元気と気持ちと時間ならたっぷりある!何か力になりたい!
という方は、ボランティアという方法で手を貸す方法があります。
災害当初は、混乱した状況でなれない人間が訪れるのは
危険でもあるし足手まといでもあること、
受け入れ側の準備ができていないため統制がとれないこと、
交通の状況がそもそも整っていないこと、等の理由から、
「勝手に行くのは逆効果」という状況が続いていましたが、
ようやくボランティア受け入れ体制も整いつつあるようです。
東北地方太平洋沖地震ボランティア情報まとめサイト
http://www45.atwiki.jp/volunteermatome/
こちらに多くの情報が集まり、随時更新されています。
ツイッターをされている方なら、このサイトのアカウント
@volunteermatome
をフォローすると、新規の募集や、募集停止のお知らせなどが
随時アップされます。
ボランティアは、とても難しいものだと思います。
自分たち自身も精神的に不安定になりやすく、また体調も壊しやすい
過酷な状況の中で、人を助けることにまい進できるかどうか。
心身の健康のバランスを崩さずに、人々の力になれなければ、
却って被災者の方のご迷惑になったり、心に傷を負わせることにもなりかねません。
話はそれますが、そう感じるのは私自身の経験からです。
学生時代“何かしなくては”と
重度心身障害者施設や老人ホームなどでボランティア活動をしましたが
自分自身の気持ちがしっかりとしていなかったため、ずいぶん悩んで過ごしてしまいました。
あの時は、行けば自分が何か役に立つと思い込んでいました。
そして自分自身も成長できるのではないかなどと期待していたのだと思います。
でも、ボランティアは自分の成長のために行くものではないのです。
でも、本当に力になれる人は、ぜひ、行って欲しいと思います。
【節電・不足している物資の買い控え】
今、被災地で足りないもの。
足りない理由などは皆さんご存じだと思うのでここでは控えます。
まず、電気。
毎日何となくつけている電気を、できるだけ消すこと。
外灯や暖房便座、DVDのデジタル表示など、つけっぱなしになっているものを消すこと。
家族や会社で、できるだけみんな1か所に集まって、電気をつける場所を減らすこと。
友人の家に集まってみんなで過ごすのもいいと思います。
それから、使う時間をずらすこと。
特に電力が不足する17~20時前後には、調理や入浴の時間をぶつけないようにする。
アウトドア用の電源不要のライトなどがあれば、
この時間帯はそれに切り替えてもよいのではないでしょうか。
ただし、まだ余震の続く日々ですから、キャンドルは危険です。
また、小さいお子さんや老人、妊婦さんなどがいらっしゃるおうちでは、
足元、手元が暗くなると、新たな災害を引き起こしかねません。
無理をしすぎず、本当に必要な明りを見極めて使うことが大事だと思います。
それから、乾電池、カップ麺や缶詰などの非常食になりえる食品、
ガソリン、トイレットペーパーなど、被災地で不足しているアイテム。
今回の災害の経験から、また余震が続く生活の中で、
新たに家庭での災害対策を整えなくては、と思っている方は多いと思いますが、
ほんの少し、もう少し待ってください。
今は、被災地で毎日、今すぐ必要なものが足りないとき。
もう少し落ち着いてから、ゆっくりと備えましょう。
第一、災害になったら、トイレットペーパーなんて
そんなに何本も持って逃げられませんよ。
【経済の活性化】
上記の“買い控え”と矛盾する部分もありますが、
今回の震災で、被災された方はもちろん、
そうでない方も、毎日悲惨なニュースを見聞きする生活の中で、
“さあ遊びに行こう、お買い物をしよう”という気分になれない方も多いと思います。
不謹慎だ、と眉をしかめる人も周囲にいることでしょう。
けれど、このまま日本経済が停滞してしまったら、
ますます私たちの国は、再建する基礎体力を失ってしまいます。
だから、被災していない人は、被災した人たちが元の生活に戻るまで、
しっかり働き、しっかり稼いで、しっかり消費し、街に還元することが大事なのだと思います。
被災された方の中には、職や収入を失った方もいるかもしれません。
被災された方以外にも、今回の災害で、収益が激減したり、
倒産を余儀なくされる会社もあるかもしれません。
そういった方々の働く場所があって、
生活するのに十分な収益が得られる社会を作ること、
そのために私たちができるのは、日本の経済をきちんと回しておくこと、ではないかと思います。
今日届いたWWDで、私の先輩でもある、ELLE girlの澄川編集長がこうコメントしていました。
「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せになる」。
現在サッカーの評論家であるセルジオ越後氏は、
フットボールウィークリーでこうコメントしていました。
「倒れた人の分まで走るのが、サッカーだ」。
私たちは、今、笑うことで幸せをつくり、
倒れた人の分まで、走る責任があるのではないかと、感じています。
ただし電気の消費は抑えること。
トイレットペーパーやカップ麺ではないものにお金を使うこと。
前から欲しかったものがあるなら、今買ってしまってもいいのではないでしょうか。
今ならモノが手に入るだけでなく、
そのお金がめぐりめぐって日本をささえているんだ、と思えるはずです。
また少し話がそれますが。
そもそも経済の活性化とエコは矛盾します。
電気が圧倒的に足りないときや、電車もろくに走っていないときに、
経済活性化しなくてどうする!とレストランで高いワインを開ける必要はありません。
反対に、電気が足りないんだから!と貝のようにじっとしている必要もありません。
“これが唯一絶対”と思った時点で、人は思考停止しているのです。
何か一方に突き進むのではなく、その時々の状況とバランスを見ながら
今一番必要なものを見つけること、というのはどんな時でも大切なことだと思います。
いろんな状況やあり方を想像しながら、今自分にできる最適なやり方を選ぶこと。
そういう発想は、災害時に限らず、重要なことだと思います。
どなたかが、
今はフルマラソンの2キロ地点くらい。完走するために、無理せずゆっくり歩こう。
とおっしゃっていましたが、同時にこのフルマラソンは、
1キロごとにタイムアウトのあるような、逼迫したものでもあると思います。
完走するために、思い切って我慢しなくてはいけない時もある。
でも、続けられるやり方でなければならない部分もある。
「サスティナブルなライフスタイル」という言葉には、
有限の資源を途切れさせずにこの地球で生活が続けられるという側面と、
私たち自身が、息切れすることなく日々の生活を続けられるという側面、の
両方があると思います。
地球にもやさしく、自分たちにもやさしく。
被災者の方のためにベストを尽くしても、自分をないがしろにせず。
そのバランスは、状況によっていつも同じではないと思います。
だから、誰がいつどちらを優先していたとしても、
それはその時のその人のバランスなのです。
いつも、答えは一つではない。
思考停止をせず、常に状況を見て、情報をもって、判断すること。
それが求められていると思います。
また、ずいぶん長くなってしまいました。ゴメンナサイ。
明日は、自分自身のためにできること、について、書きたいと思います。
昨日のブログでは、わたしたちができることその1として
義捐金や物資の支援という方法を提案させていただきました。
今日はその2で、お金やモノを送る以外にもできること、
について考えてみたいと思います。
もう皆さんご存知のことばかりかもしれませんが、
私自身の頭を整理する意味でも、ここに書いておこうと思います。
【ボランティア】
お金もない、モノもないけど、
体力と元気と気持ちと時間ならたっぷりある!何か力になりたい!
という方は、ボランティアという方法で手を貸す方法があります。
災害当初は、混乱した状況でなれない人間が訪れるのは
危険でもあるし足手まといでもあること、
受け入れ側の準備ができていないため統制がとれないこと、
交通の状況がそもそも整っていないこと、等の理由から、
「勝手に行くのは逆効果」という状況が続いていましたが、
ようやくボランティア受け入れ体制も整いつつあるようです。
東北地方太平洋沖地震ボランティア情報まとめサイト
http://www45.atwiki.jp/volunteermatome/
こちらに多くの情報が集まり、随時更新されています。
ツイッターをされている方なら、このサイトのアカウント
@volunteermatome
をフォローすると、新規の募集や、募集停止のお知らせなどが
随時アップされます。
ボランティアは、とても難しいものだと思います。
自分たち自身も精神的に不安定になりやすく、また体調も壊しやすい
過酷な状況の中で、人を助けることにまい進できるかどうか。
心身の健康のバランスを崩さずに、人々の力になれなければ、
却って被災者の方のご迷惑になったり、心に傷を負わせることにもなりかねません。
話はそれますが、そう感じるのは私自身の経験からです。
学生時代“何かしなくては”と
重度心身障害者施設や老人ホームなどでボランティア活動をしましたが
自分自身の気持ちがしっかりとしていなかったため、ずいぶん悩んで過ごしてしまいました。
あの時は、行けば自分が何か役に立つと思い込んでいました。
そして自分自身も成長できるのではないかなどと期待していたのだと思います。
でも、ボランティアは自分の成長のために行くものではないのです。
でも、本当に力になれる人は、ぜひ、行って欲しいと思います。
【節電・不足している物資の買い控え】
今、被災地で足りないもの。
足りない理由などは皆さんご存じだと思うのでここでは控えます。
まず、電気。
毎日何となくつけている電気を、できるだけ消すこと。
外灯や暖房便座、DVDのデジタル表示など、つけっぱなしになっているものを消すこと。
家族や会社で、できるだけみんな1か所に集まって、電気をつける場所を減らすこと。
友人の家に集まってみんなで過ごすのもいいと思います。
それから、使う時間をずらすこと。
特に電力が不足する17~20時前後には、調理や入浴の時間をぶつけないようにする。
アウトドア用の電源不要のライトなどがあれば、
この時間帯はそれに切り替えてもよいのではないでしょうか。
ただし、まだ余震の続く日々ですから、キャンドルは危険です。
また、小さいお子さんや老人、妊婦さんなどがいらっしゃるおうちでは、
足元、手元が暗くなると、新たな災害を引き起こしかねません。
無理をしすぎず、本当に必要な明りを見極めて使うことが大事だと思います。
それから、乾電池、カップ麺や缶詰などの非常食になりえる食品、
ガソリン、トイレットペーパーなど、被災地で不足しているアイテム。
今回の災害の経験から、また余震が続く生活の中で、
新たに家庭での災害対策を整えなくては、と思っている方は多いと思いますが、
ほんの少し、もう少し待ってください。
今は、被災地で毎日、今すぐ必要なものが足りないとき。
もう少し落ち着いてから、ゆっくりと備えましょう。
第一、災害になったら、トイレットペーパーなんて
そんなに何本も持って逃げられませんよ。
【経済の活性化】
上記の“買い控え”と矛盾する部分もありますが、
今回の震災で、被災された方はもちろん、
そうでない方も、毎日悲惨なニュースを見聞きする生活の中で、
“さあ遊びに行こう、お買い物をしよう”という気分になれない方も多いと思います。
不謹慎だ、と眉をしかめる人も周囲にいることでしょう。
けれど、このまま日本経済が停滞してしまったら、
ますます私たちの国は、再建する基礎体力を失ってしまいます。
だから、被災していない人は、被災した人たちが元の生活に戻るまで、
しっかり働き、しっかり稼いで、しっかり消費し、街に還元することが大事なのだと思います。
被災された方の中には、職や収入を失った方もいるかもしれません。
被災された方以外にも、今回の災害で、収益が激減したり、
倒産を余儀なくされる会社もあるかもしれません。
そういった方々の働く場所があって、
生活するのに十分な収益が得られる社会を作ること、
そのために私たちができるのは、日本の経済をきちんと回しておくこと、ではないかと思います。
今日届いたWWDで、私の先輩でもある、ELLE girlの澄川編集長がこうコメントしていました。
「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せになる」。
現在サッカーの評論家であるセルジオ越後氏は、
フットボールウィークリーでこうコメントしていました。
「倒れた人の分まで走るのが、サッカーだ」。
私たちは、今、笑うことで幸せをつくり、
倒れた人の分まで、走る責任があるのではないかと、感じています。
ただし電気の消費は抑えること。
トイレットペーパーやカップ麺ではないものにお金を使うこと。
前から欲しかったものがあるなら、今買ってしまってもいいのではないでしょうか。
今ならモノが手に入るだけでなく、
そのお金がめぐりめぐって日本をささえているんだ、と思えるはずです。
また少し話がそれますが。
そもそも経済の活性化とエコは矛盾します。
電気が圧倒的に足りないときや、電車もろくに走っていないときに、
経済活性化しなくてどうする!とレストランで高いワインを開ける必要はありません。
反対に、電気が足りないんだから!と貝のようにじっとしている必要もありません。
“これが唯一絶対”と思った時点で、人は思考停止しているのです。
何か一方に突き進むのではなく、その時々の状況とバランスを見ながら
今一番必要なものを見つけること、というのはどんな時でも大切なことだと思います。
いろんな状況やあり方を想像しながら、今自分にできる最適なやり方を選ぶこと。
そういう発想は、災害時に限らず、重要なことだと思います。
どなたかが、
今はフルマラソンの2キロ地点くらい。完走するために、無理せずゆっくり歩こう。
とおっしゃっていましたが、同時にこのフルマラソンは、
1キロごとにタイムアウトのあるような、逼迫したものでもあると思います。
完走するために、思い切って我慢しなくてはいけない時もある。
でも、続けられるやり方でなければならない部分もある。
「サスティナブルなライフスタイル」という言葉には、
有限の資源を途切れさせずにこの地球で生活が続けられるという側面と、
私たち自身が、息切れすることなく日々の生活を続けられるという側面、の
両方があると思います。
地球にもやさしく、自分たちにもやさしく。
被災者の方のためにベストを尽くしても、自分をないがしろにせず。
そのバランスは、状況によっていつも同じではないと思います。
だから、誰がいつどちらを優先していたとしても、
それはその時のその人のバランスなのです。
いつも、答えは一つではない。
思考停止をせず、常に状況を見て、情報をもって、判断すること。
それが求められていると思います。
また、ずいぶん長くなってしまいました。ゴメンナサイ。
明日は、自分自身のためにできること、について、書きたいと思います。