不妊治療
周囲におされるように始まった不妊治療
とにかく、生理不順なために、排卵日がつかめない
まず、生理がこなくちゃ、しょうがない
なので、一番最初の病院では、基礎体温をつけることと
排卵誘発剤を飲むことになった
実家の近くの病院にしたのは、それを理由に実家に滞在できるのと
母が仕切りたがったからだ。
母の人生設計では、私はずっと、母の近くにいて
結婚後もいっしょに、買い物や旅行に行き
仲良し親子で、いたかったようだ
異常に私にかまうようになったのは、
高校生頃からだった
今日は学校でなにをしていたのか聞かれ
共学なのに、男の子から電話があると
取り次いでもらえず
門限も、勝手に決められた
年頃になった娘が心配というよりは
その当時、祖母の介護で仕事をやめ
専業主婦になった母の鬱憤が全部、私に来た
ような気がする
母は身近にいる自由な若い女に
心の底で、嫉妬していたのかもしれない
仕事しているときも、男の人と話して
華やかに笑うのが好きだった
晩年の母もそうだった
母親は娘をライバルだと思いはじめる
これは、後にわかったことだ
こういう母から逃れるために
私は家から、遠いところに住む彼氏との
結婚を決めたのかもしれない
自由になるために決めたものが
別の不自由を得るだけなんて
誰も、思いもしないから
基礎体温は毎朝、じっと動かずに
口内で体温を計り
それを、忘れないように
折れ線グラフにつけていく
何年も、たつうちに
自動で、グラフがあらわれる
タイプの体温計になった
その間に、病院は何箇所も変わった