昨日8月15日は、日本国内では”終戦記念日”とされている日でしたね。
日本では新暦の8月13日~15日がいわゆる”お盆”の時期でもあり
今週くらいまでは会社が夏期休業というところも多いかもしれません。
かく云う私の勤める会社もそうだったので
11日~14日まで、宮城県石巻市の私の実家に
親子3人で(夫・私・息子)帰省していました。
実は今回の帰省に関しては、特別な想いが私の中にありました。
大学4年生になる息子は来年卒業⇒就職となる為
私の実家に一緒に帰省ということも中々できなくなるでしょうし
父は今年の10月で89歳
母は今年の11月で83歳になりますから
今のように比較的元気で田舎での2人暮しを続けられるのも
あと何年だろうか?という思いもよぎったのです。
東日本大震災を無事に生き延び
昭和の敗戦と戦後の復興に尽力した世代であり
昭和と平成と令和という
時代の切り替わりを
思春期や青年期から現在までで体験した世代
平和な心持ちで寿命を全うして欲しいと願っています。
今回の帰省の目的はお墓参りは言わずもがなですが
もう1つ『REBORN ART FESTIBAL 2019』のイベント開催の地をいくつか巡り
アート作品をこの目で観る、というのもあったのです。
宮城県の牡鹿(おしか)半島と石巻市街地を主な舞台とした、
「アート」「音楽」「食」を楽しむことのできるお祭りで
2017年の開催に続き、今年が2回目。
東日本大震災で未曾有の被害がもたらされた地域のひとつである
私の故郷、宮城県石巻市
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190816/12/yuri3kari5/de/39/j/o3840216014538608974.jpg?caw=800)
日常の殆どが失われてしまった地域が
8年という時を経て今、どのように生まれ変わろうとしているのか?
どのようにいのちが巡り何かを生み出しているのか?
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190816/12/yuri3kari5/88/fa/j/o3840216014538609213.jpg?caw=800)
音楽プロデューサーの小林武史氏を実行委員長として
石巻の市街地や牡鹿半島、網地島、松島湾のあたりまでの7つのエリアに
7組のキュレーターを中心とした様々なアーティストたちが
『いのちのてざわり』に思いを馳せながら、作品を創りあげているイベントです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190816/12/yuri3kari5/92/c6/j/o3840216014538609457.jpg?caw=800)
【REBORN ART FESTIBAL 2019】8/3~9/29まで開催
■会場:牡鹿半島、網地島、石巻市街地、松島湾
https://www.reborn-art-fes.jp/
その中でも私がどうしても観たかったのは、牡鹿半島の荻浜という浜にある
名和晃平氏の作品『White Deer (Oshika)』
宮城県には”金華山”と云われる島があり
島全体がそこにある”黄金山神社”の神域。
そして神鹿(しんろく)と呼ばれる神のお使いである鹿がいるのです。
その”鹿”が、荻浜のホワイトシェルビーチに
巨大なアート作品となって、空を見上げている姿は、何とも面白いと思いましたし
元々、名和晃平氏は
この「Deer」のシリーズの作品を以前から多く制作しているのを知っていた事もあり
どうしても観たい!と思っていたのでした。
名和晃平氏は実際に鹿の剥製を取り寄せて3Dスキャンをし
そのデータを元に作品を創りあげているそうです。
本来は2017年の【REBORN ART FESTIBAL】の終了後に撤去される事になっていたらしいのですが
そのまま、この牡鹿半島の浜の”アイコン”のようにここに留まっているのです。
この他にも、旧日本海軍が魚雷の格納庫として使用していたという洞窟に創られた
同じく名和晃平氏『Flame』
野村仁氏の『Analenma-Slit:The Sun,Ishinomaki』
こちらは、昼の太陽が後ろから照り付ける時間帯だったので、ドンピシャ!でこの作品の正面に太陽があり
影がまるで形を変えた十字架のようにホワイトシェルビーチに映っていますね。
作品名の『Analenma』(アナレンマ) とは、正午の太陽の位置が必ず真南にあり
一年間、その正午の太陽の動きを調べると
一直線ではなく「8」の字の動き方をすることからこう呼ばれているのだそう。
そこからこのタイトルが付けられているのですね。
また、荻浜地区から少し移動した場所にある桃浦地区に創られた
草間彌生氏の『新たなる空間への道標』
などなど、ユニークなものがあり、もっともっと巡りたかったのですが
時間が無かったのが残念でした。
アートとしてこの世に生まれ出た作品たちは
『いのちのてざわり』をそれぞれの中に”想い”として存在させながら
私たちの命の循環を見ているのかもしれません
この世を旅立つその日まで
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