あまり裕福でない人の進学と就職 7 | 緋鷹由理 

緋鷹由理 

たぬこと熊太の徒然日記を主に掲載しています。

私の娘も、奨学資金を借りさせました。

今の夫の収入なら、大学進学も親がどうにかしてやれるとは思ったのですが、問題は娘の覚悟も必要だったので、授業料の約半分を借りるようにして、今返済しています。

もちろん、鹿児島に居たら簡単に進学なんてさせられません。田舎とはいえ川崎だからできたことです。

娘は何かにつけ運が良かったのです、頭は悪いけど。だから当然私立の大学の商学部です。

しかし、大学では思ったような成果は得られず、こんなことなら高卒で就職させればよかったと、親は思います。

まあ、本人は満足しているようなので、借りたお金をせっせと返してくれたら、それで良しとしましょう。

出来れば、まっとうな定職か、会社に入ってほしいと思っています。

 

少し裕福な家庭では、学歴は花嫁道具の一つと考える人もいるかもしれません。

一昔前、私が高校生だった頃にも、そういう事を聞いたことがありました。

要するに「大学でも短大でも行った方がいいよ」という話です。

でも、我が家は大学どころか、高校さえ奨学資金を借りなければならない、貧乏家庭だったので、一日も早く就職して、家をでたいと思っていました。

東京に就職したいといったときは、かなり反対されましたが、1社だけなら受けてもいいと言われて、入社試験の時

「両親に東京の会社を青果市場なら1社だけ受けてもいい、と言われてきました、ぜひこの会社で働きたいです」

と、訴えるように言った事があり、会社もそういう気構えならと、合格させたと、入社後何かの機会に聞いたことがありました。

今から考えれば、必死でした。とにかく家を出て働きたい、筆記試験はそこそこだったと思いますが、面接は自分なりの言葉と心で挑みました。

大卒でも、入社試験は、一般のマニュアル通りでは通用しないのだと感じます。

その後、社会人として働き始めて、お給料を頂けるようになったときは、それはそれは嬉しかったです。

手取り10万にも満たない金額でしたが、寮は私にとっては快適で、寮費も安く水道光熱費も会社で払っていただいていたので、ありがたいところでした。

ただ、決して綺麗な寮とは言えず、古くなっていたし、トイレやお風呂やキッチンも共同だったので、同期の入寮生は、「こんなところに住むの?」と言う感じで話していました。

人によって感じ方も違うのですね。ありがたいと思えばありがたいし、仕方がないと言えば仕方がない、なら、ありがたいと思った自分は幸運だなと、今になって思います。

 

さて、最後になりましたが、大学に行くか行かないか、人によって価値観の違いや、成績の違いもあるので、様々ですね。

まして奨学資金で進学するとなると、それなりの心構えがいるでしょう。

いくら借りたにしても、しっかりした会社に入社して、まじめに働けば、決して返せないことはないと思います。

ただ、近年奨学資金の踏み倒しが多いと聞いています。

後に続く人たちのためにも、ちゃんと返済してほしいですね

そして、学歴に見合う仕事ができることを願っています。