看護師をめざした生徒 2 | 「国語教室 Hey Ho」安藤友里のブログ

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「国語教室 Hey Ho」代表の安藤が、思ったこと・考えたことを綴ります。「文章力をつける」教室を開いているのだから、自分も文章を鍛えないと、と思って書いてます。

前回に引き続き

看護師になりたいと言っていた生徒の話です。

 

今日の二人は、どちらも看護師になれなかった子です。

 

Iさんは、勉強にはまじめに取り組むのだけれど

自分の世界を持っていて

特定の友達以外とはあまり話さない子でした。

どんな人にも献身的に関わらないといけない看護師、

なれるのかな……? と思っていました。

無事短大の看護学科に進学したものの

卒業後、

「歯科衛生士をめざし専門学校に通っています」

と写真付きの手紙が来ました。

すごくいい笑顔で

すでに歯医者さんの制服を着ていたから

助手のアルバイトをしながら資格を取るために

専門学校に通い始めたのでしょう。

 

Cちゃんは、ちょっと「天然」の生徒でした。

受験のために願書を出すのに

封筒の宛先である学校名よりも

差出人の自分の住所・名前を大きく書きすぎて

なんと、自宅に返ってきてしまい締め切りに間に合わなかったり、

叔父さんが病院を経営していて

お母さんもそこで事務をしているので

小さなころから看護師が身近で憧れていたのに

「身内のことを話すのは反則でしょう?」と

面接では頑なにそういう話をしなかったり。

看護師の仕事は厳しいかなぁと思っていたら

のべ10校以上受けた短大や専門学校が全滅。

3月も下旬になって

とにかく行き先を決めなきゃということで

それからでも受験できた短大の福祉学科へ進学。

介護士の資格を取り

今は立派に介護職で働いています。

 

 

二人とも納得するまで挑戦したから

自分を生かせる職と出会えたんだと思います。

 

誰でも何でも頑張ればできるわけじゃない。

50mでさえ10秒近くかかる私が

どんなに訓練したって

100mを10秒台で走れないのは明らか。

 

↑子どもの頃でも ということです。

  今はもちろんムリ(笑)

 

「頑張っても届かない」と気付くことは辛いけど

そういう経験は絶対に人を成長させる。

イヤでも自分と向き合い

自分の得意なこと・できることを探すことにもなるから。

それに、思うようにならない気持ちを抱えた人を

理解できるようになるから。

人として懐が一回りは深くなる。

人の気持ちが分かる素敵な人になる。

 

 

今日は私立高校の入試でした。

明日も面接など、まだ続く人もいるでしょう。

健闘を祈ります!