看護師をめざした生徒 | 「国語教室 Hey Ho」安藤友里のブログ

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「国語教室 Hey Ho」代表の安藤が、思ったこと・考えたことを綴ります。文章力をつけるための教室を開いているのだから、自分も文章を鍛えないと、と思って書いてます。


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高校三年生の担任を5回経験したので

いろんな進路の指導をしてきました。

 

今日は看護師をめざした二人の生徒の話です。

二人の共通点は

全く真面目じゃないこと。

よく遅刻する、授業中寝る、人の話をきちんと聞かない……

 

そんな様子だったから、勉強面でも厳しく

いくつか受験したものの不合格続き。

他の教員からも

「今のままでは看護師になれないから落ちるんや」

「落ちた方が本人のため。他の進路を考えた方がいい」

と言われてしまうほどでした。

 

それでも本人たちは諦めず

Nちゃんは某医療専門学校の看護学科へ

Hちゃんは某短期大学の看護学科へ

それぞれ本意とは違ったものの

それぞれ唯一の合格をもらい、進学することになりました。

 

半年後

 

Nちゃんから

単位が取れなくて留年しそうだと連絡がありました。

言葉を尽くして、あの手この手で励ますと

「心を入れ替えて、本気で頑張る!」と

改心したように見えました。

 

Hちゃんも

1年が過ぎた時点で留年。

今後どうしようか迷っている、と連絡がありましたが

あまり取り合わずに放っておきました。

 

二人への私の対応の違いは

Nちゃんは辞めるかもしれない、

Hちゃんは絶対に諦めないはず、

と思っていたからです。

 

その理由は

 

Nちゃんは進路を決めるとき

 看護師はなんとなく憧れてるねん。

この高校に来て「医療系進学コース」に入ったし

親が看護師になってほしいって言うし

今さら他の進路を考えてもわからんから。

 と言ってた。

 

 

Hちゃんは

 看護師になりたい理由を自分からは何も言わず

何を聞いてもはぐらかしていました。

その態度が「舐めてる」、

「あんなやつ絶対看護師なんかなられへん!」と周りの先生をイラつかせて。

 

でも、ある日、お母さんがこっそり教えてくれました。

「先生、内緒にしてくださいね。

あの子、2年前に弟を病気で亡くしてるんです。

他の兄弟は自分の生活が第一で

病気の子を見てるのが辛くて病院に来なかったけど

あの子だけは、しょっちゅう来ては

弟を笑わせてくれてたんです。

多分、その経験があって看護師になりたいんだと思うんです」

 

その後

 

Nちゃんからの連絡はありません。

きっと専門学校を辞めてしまったのだと思います。

 

Hちゃんは学校を続け、今も猛勉強中です。

 

どちらが正解とか、どちらが偉いとか、

そういう話ではなくて

たった18歳でも

人にはそれぞれの道があるということ。

同じように見えても違う道。

自分でどっちに進むか決めていく道。

迷ったら立ち止まったり後戻りしたりしてもいい道。

 

自分で決めた道を

自信を持って歩いていけるように祈っています。

 

 

 

 

 

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