「国語教室 Hey Ho」安藤友里のブログ

「国語教室 Hey Ho」安藤友里のブログ

「国語教室 Hey Ho」代表の安藤が、思ったこと・考えたことを綴ります。「文章力をつける」教室を開いているのだから、自分も文章を鍛えないと、と思って書いてます。

国語・作文の「先生」、心理カウンセラー、絵本屋さん、母、弓引き、セカオワファン。
いろんな顔で投稿します。

先日『本の読み方で学力は決まる』という本を読みました。

(川崎隆太:監修/松崎泰:著/榊浩平:著/青春出版社)

スクールカウンセラーをしている学校の図書館で見かけて借りてみたのですが、

これはいいビックリマーク

最初の数ページを読んだ時点で、

すぐに自分でも購入しました。

 

国語教室&小さな絵本屋さんHeyHoをしているくらいなので

私自身は小さい頃から本が大好きでしたし

わが子にも寝る前には絵本を読み聞かせ、

小学生になっても本だけは惜しまず買い与えていました。

その結果、2人とも読書習慣が身につき、

息子は中学高校時代、実力テストで国語だけは常に学年トップ、

娘は小論文で国立大学の推薦入試に合格しました。

 

また、作文指導の師である言葉の森代表の中根克明先生も

いつも読書の大切さを説いておられます。

最も大事な子ども時代 という記事の中で

子供の教育で費用と時間をかけるところは読書です

と明言されています。

 

だから私も、国語教室HeyHoの生徒さん(保護者の方)には

「読書が大事ですよ~」とお伝えしていたのですが、

しつこいと思われてないかな?

ご家庭ごとの生活リズももあるだろうし

合う合わないはお子さんにもよるだろうな……と

強く言い切れない部分もありましたてへぺろ

 

しかし!

この『本の読み方で学力が決まる』には

読書時間と勉強時間、偏差値やテストの点数の多くのデータが示され、

次のような結論が実証されていたのです。

 

小学生の場合 

勉強2時間やるより、勉強1時間+読書1時間がベスト

勉強時間が長い子よりも、読書ばかり何時間もしている子よりも

どちらも1時間という子の方が良い成績です。

 

☆中学生の場合

勉強2時間以上かつ睡眠6-8時間かつ読書1時間未満が最適

いくら読書が好きでも、中学になると部活や塾も忙しく

好きなだけ本を読んでいたのでは成績は下がります。

でも、読書をやめてしまうのではなく

1日1時間弱のペースで続けながら、

かつ勉強時間をしっかりとり、睡眠時間もキープする子の

平均偏差値が一番高いのです。

睡眠時間を削って勉強したり読書をしても成績は良くない。

つまり、自分のしなければいけないことを

自分で管理できることが大事なのかもしれません。

 

読書は脳の各機能のトレーニング

「文字を見る→後頭葉、ウェルニッケ野」

「単語を見る→後頭葉、ブローカ野」

「文章を読む→左ブローカ野、左前頭前野背側部」

を使っているそうで、読書によって無意識に

脳の各ポジションが使われ鍛えられているという実験結果もありました。

 

☆黙読・音読・速読

脳の働きを示した実験では、

この三種類の読み方を比べたときに

一番効果的だったのは音読でした。

本をたくさん読んでいるのに文章力がない、

国語の成績が上がらないという場合は、

ほとんどが「黙読の速読」がクセになっていたそう。

映像のように感覚として読んでも言語能力は向上しないからとのことです。

 

国語教室HeyHoで勧めている音読も、

塾の勉強よりも読書を、という方針も

この本でしっかり証明されていたというわけです。

本当? と思う方はぜひ読んでみてください。

https://kokugo-heyho.com


 

 


 

 

AIが文章を作ってくれるようになれば、

作文や読書感想文なんて

書かなくてもよくなるやん!?


そんなことを書いた前回記事↓


では、今の子どもたちが必要な力は?


私は自分の頭で考える力

考えたことを的確に伝える力

だと思っています。

具体的には

二重丸が必要

バツレッドはもう古い ↓↓↓


二重丸考えることを楽しめる

二重丸考えるだけの材料(知識)が頭にある

二重丸誤解されないように伝える言葉を知ってる

二重丸相手の立場に立って考えられる

二重丸相手の意見を聞く姿勢を持ってる

二重丸自分で調べたり学んだりできる

二重丸時間を掛けて答を出せる


バツレッド正解を急いで出そうとする

バツレッド受け身の勉強に慣れている

バツレッド知識は豊富で、勉強=暗記と思ってる

バツレッド勉強=机の前での読み書きと思ってる

バツレッド文を書くにも人と話すにも、正しさが大事だと思ってる


バツレッドが一番たくさん転がってるのは

受験塾や中途半端な進学校?

という気もしますがアセアセ

二重丸ができる子は

作文など書くことはもちろん、

他の勉強もできるようになります。


でも二重丸のことって

どんな時代でも、どんな環境でも大事なことですよね?

時代がどう変わっても

社会の中で自分らしさを活かして

人と関わりながら生きていければOKウインク


周りの大人がそこを軸にできれば

狭い価値観の中に子どもを追い込まずに済むのではないでしょうか。


https://kokugo-heyho.com



しばらく前からメディアでは

Chat GPTの噂をよく聞くようになり

私もやってみることにしました。

小さな絵本屋さんHeyHo の

絵本紹介をしているInstagramの文章を作ってもらおうと、

いくつかの単語と絵本のタイトルを入れてみましたが

全く見当外れのものになってしまいました笑

 

ただ、これは私が慣れてないだけで、

近い将来、きっと便利に「働いて」くれるようになるでしょう。

文章が書けなくてもAIに任せれば大丈夫グッ

という時代になっていくのだろうと思っています。

 

そんなことを考えていた折しも、

「機械と人間」をテーマにした文章の感想文で

小学5年生のお子さんがこんな作文を書きました。

 

科学

 

機械の科学は進んだが、人間の科学はなかなか進んでいない。

人間は、機械と違って生きている。

また、機械と違って進歩する。

人間は進歩発展しなければならないといっているのではなく、

人間は進歩発展するようになっているのだ。

 

ぼくが好きなフォートナイトはスイッチのゲームだ。

スイッチは昔にはなかったけれども、人がどんどんおもしろくして

スイッチができたのだと思う。

そういうところは(機械は)いいと思う。

反対に悪いところは、じゅうでんをしないといけないことや、

せつぞくふりょうや、アップデートで

いろいろな人が入ってきてゲームに入れなかったりするのが、

機械の悪いところだ。

 

お母さんに聞いた話では、

PTA会長がチャットGPTを使って入学式のあいさつを考えた(そうだ)。

お母さんは、その文に対して

会長らしさがない、個性がない、

人間が考えた感じがしない、あたたかみがない

と言っていた。

ぼくはそれを聞いて、

チャットGPTを使って勉強をさぼろうとするのをやめた。

 

ぼくは、AIや機械が計算とかはとくいだけれど、

考えることは人間の方がとくいだと分かった。

 

1段落目の緑色の部分は課題文の要約です。

2段落目からがこのお子さんんお意見や体験実例ですが、

Chat GPTが身近になっていることがよく分かりますよね。

そしてもう、小学生が調べ学習や、

あるテーマについて文を書く宿題を

Chat GPTを使ってしようと思っているのですガーン

「さぼろう」というのはどういうこと?と聞くと

そう教えてくれました。

 

でも、まだまだ素直だから

お母さんの言葉で考えを変えるんですよねラブラブ

こんな子ばかりだったらいいけど、現実は……キョロキョロ

 

もうAIに任せられる宿題を出す方が悪い、

時代遅れだということになってきますよね。

社会で必要なスキルも変わってくるし

子どものうちに付けたい力も大きく変わるはず。

 

長くなったので

それについては次回以降に考えたいと思います。