先日『本の読み方で学力は決まる』という本を読みました。
(川崎隆太:監修/松崎泰:著/榊浩平:著/青春出版社)
スクールカウンセラーをしている学校の図書館で見かけて借りてみたのですが、
これはいいと
最初の数ページを読んだ時点で、
すぐに自分でも購入しました。
国語教室&小さな絵本屋さんHeyHoをしているくらいなので
私自身は小さい頃から本が大好きでしたし
わが子にも寝る前には絵本を読み聞かせ、
小学生になっても本だけは惜しまず買い与えていました。
その結果、2人とも読書習慣が身につき、
息子は中学高校時代、実力テストで国語だけは常に学年トップ、
娘は小論文で国立大学の推薦入試に合格しました。
また、作文指導の師である言葉の森代表の中根克明先生も
いつも読書の大切さを説いておられます。
最も大事な子ども時代 という記事の中で
子供の教育で費用と時間をかけるところは読書です
と明言されています。
だから私も、国語教室HeyHoの生徒さん(保護者の方)には
「読書が大事ですよ~」とお伝えしていたのですが、
しつこいと思われてないかな?
ご家庭ごとの生活リズももあるだろうし
合う合わないはお子さんにもよるだろうな……と
強く言い切れない部分もありました
しかし!
この『本の読み方で学力が決まる』には
読書時間と勉強時間、偏差値やテストの点数の多くのデータが示され、
次のような結論が実証されていたのです。
☆小学生の場合
勉強2時間やるより、勉強1時間+読書1時間がベスト
勉強時間が長い子よりも、読書ばかり何時間もしている子よりも
どちらも1時間という子の方が良い成績です。
☆中学生の場合
勉強2時間以上かつ睡眠6-8時間かつ読書1時間未満が最適
いくら読書が好きでも、中学になると部活や塾も忙しく
好きなだけ本を読んでいたのでは成績は下がります。
でも、読書をやめてしまうのではなく
1日1時間弱のペースで続けながら、
かつ勉強時間をしっかりとり、睡眠時間もキープする子の
平均偏差値が一番高いのです。
睡眠時間を削って勉強したり読書をしても成績は良くない。
つまり、自分のしなければいけないことを
自分で管理できることが大事なのかもしれません。
☆読書は脳の各機能のトレーニング
「文字を見る→後頭葉、ウェルニッケ野」
「単語を見る→後頭葉、ブローカ野」
「文章を読む→左ブローカ野、左前頭前野背側部」
を使っているそうで、読書によって無意識に
脳の各ポジションが使われ鍛えられているという実験結果もありました。
☆黙読・音読・速読
脳の働きを示した実験では、
この三種類の読み方を比べたときに
一番効果的だったのは音読でした。
本をたくさん読んでいるのに文章力がない、
国語の成績が上がらないという場合は、
ほとんどが「黙読の速読」がクセになっていたそう。
映像のように感覚として読んでも言語能力は向上しないからとのことです。
国語教室HeyHoで勧めている音読も、
塾の勉強よりも読書を、という方針も
この本でしっかり証明されていたというわけです。
本当? と思う方はぜひ読んでみてください。