「国語教室 Hey Ho」安藤友里のブログ

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「国語教室 Hey Ho」代表の安藤が、思ったこと・考えたことを綴ります。文章力をつけるための教室を開いているのだから、自分も文章を鍛えないと、と思って書いてます。

高校の教員、作文教室の先生、ライター、母、弓道好き、セカオワファン。いろんな顔で投稿します。

こんにちは!

国語教室&小さな絵本屋さんHeyHo です。

ここしばらくは、生徒さんの作文を紹介しながら

学年ごとの目標や特徴をご紹介しています。

 

前回のブログで↓

下線を引いた部分は、3年生との違いなのですが

と最後に書きました。

 

 

今日は、その話です。

2つ前~4つ前までのブログは、

小3(当時)の生徒さんの作品でした。

前回↑と今日のは、小4(当時)の生徒さんの作品です。

 

目標とすることはあまり変わらないのですが

大きく違うのは、客観的視点が入っているかどうかです。

 

前回の下線部は、書いている自分に対して

別の自分がツッコミを入れてますよね?

同じくこの作品も、下線部に注目しながら読んでみてくださいウインク

 

 

学校の給食

 

「いただきまーす。」

ぼくの学校の生徒はとにかくよく食べます。

食べ終わって給食場にならぶ時、

ほとんどのクラスのおなべの中が

面白いくらいからっぽなので、

なんだかうれしい気持ちになれます。

ぼくのクラスでは二時間(目)で空ふくで、

死にそうになっている人が五人ほどいます(笑)。

でも四時間(目)の時、

少しだけ給食のにおいがしてくるので

その時はとても幸せな気持ちになれます。

 

ぼくのクラスでは、

配ぜん係がみんなの机に給食を運びます。

給食当番ではない人がよく

「ぼくのカレー多くしてー。おねがいやって」

とか言っているので、よく先生が注意します。

でも、お皿にカレーなどを乗せている人が友達だったら、

つい多く入れてしまうことがあります。

牛乳アレルギーの人がいるので、

その人が食事のあいさつをします。

まず、へらす人がおなべの前にならびます。

ならぶ人は多くて四,五人で少ない日は二,三人です。

次に、ふやしの人がおなべの前にならびます。

先生も、できればみんなにおかわりをしてほしいんですが、

やっぱりおかわりできる人がかぎられてきます。

その時はじゃんけんで決めます。

特に人気なメニューは三つあります。

一つ目はカレーです。

カレーをおかわりする人は

だいたいクラスの五分の四です。

おかわりしたい人の列は、

まるでガラガラちゅうせん会の行列みたいでした。

二つ目はあげパンです。

あげパンはだいたい五分の三くらいの人がおかわりします。

女子はあげパンのさとうが手につくのがいやなので

一部の人しかおかわりしません。

三つ目は、おなじみの牛乳です。

先ほどにも言った通り、

牛乳アレルギーの人が一人いるので絶対に一個余ります。

牛乳をおかわりしたい人は毎日同じです。

○○くん、△△くん、……そして自分です。

このじゃんけんは、まるで戦争みたいです。

一回うるさすぎて一組から苦情がきたこともあります(笑)

○○くんは四十八連敗というすばらしい記録をたたきだしたことがあります。

でもまだぼくが三年生の時、クラスメートの△△くんが

きょういの六十九連敗という

ギネス世界記録を出したことがあります。

この時はクラス中がばく笑の嵐でした。

 

ぼくのクラスでは、なぜか早食い競争をしません。

なんでだろう?と考えたところ、

みんなゆっくり味わって食べたいからだと思います。

食べている時、みんなは

つくってくれている人の顔をそうぞうしていると思います。

木曜日もおなべの中が空っぽでした。

ちなみにぼくのクラスでは十一日連続で完食です。

だから、○○くんや僕など、

学校を休んだことのない人がいるのだと思いました。

 

こんな楽しい四年生の給食もあと三日です。

五年生になってもずっとみんなで楽しく給食を食べたいなー

と、そんなことを考えながら、

笑いながら友だちとカレーを食べています。

 

三年生くらいまでは

「ぼく」「ぼくたち」からの目線なのですが

四年生の途中になると

「僕の学校の生徒」が主語になることが出てきます。

また、先生や女子(この男の子の場合)の立場になって

何かを考え、それを言葉にすることができるようになります。

個人差があるので、五年生になってやっと、

というお子さんもおられますが、

そのような視点が出てきたら

成長してるんだなぁと思ってあげてください。

そして褒めてあげてくださいニコニコ

 

 

 

新学期が始まったとたん、

春を通り越して、すっかり初夏のような暑さですね晴れ

 

前回まで、3回連続で小学3年生の作文を紹介しました。

3,4年生が生活作文の一番伸びる時期なので、

書くことが好きになって楽しんで書いてほしいです。

そのためには、親御さんにも

書くことを相談したり、書いた作文を読んだり

ダメ出しをするのではなく

一緒に楽しんでほしいと思っています。

 

さて今日は、

そんなふうに「楽しんで書いている」お子さんの作文で、

二か月ほど前、小学4年生だった時のものです。

 

 

マラソン

 

ぼくは先週、仁徳天皇陵(大仙古ふん)を一周しました。

仁徳天皇陵はちなみに2.85キロメートルあります。

二年前、走った時は、二十分五十六秒だったけど、

今回は、なななんと十三分三十秒になりました。

この記録は自分でも驚いています。

 

どのように速さを測定したのかというと、

お父さんのスマホにアプリを入れて、

僕が走っている後ろをお父さんが自転車で追いかけて測ります。

ランニングアプリは、速さだけでなく、ペースなども記録できます。

アプリのペースを見て、びっくりしたことは、

下り坂がおそくて、急な上り坂がなぜか速いということです。

ふつうは、逆だと思うんですけどねぇー

走っているときの気持ちはほとんど覚えていません。

でも、覚えているところだけ言います。

まず最初はけっこうスピードを上げました。

なぜなら走る前にお父さんが

ラストスパートのために体力をおんぞんしたらダメと

言われていたからです。

三百メートル付近で少しずつつかれてきました。

ここで一気に下り坂が始まりました。

アプリによると、ここで楽したということになります。

つまり、ぼくの習性はズバリ!

楽なときに気をぬくということだそうです。

そして、八百メートル付近で、とてつもない上り坂がおとずれました。

たぶん三十~四十度ぐらいあったと思います。

ここでまたまたアプリによると、ここで急にスイッチが入って、

一気にスピードが上がっているということになります。

つまり、ぼくの習性はズバリ!

大変な時にこそ強くなるということだそうです!!

だいたい半分ぐらいになると、限界をこえて、

もうなんか勝手に足が動いていて、

もう何も感じなくなりました。

そして千八百メートル付近のときのきおくは何もありません(笑)

ただ、一つ覚えているとすると、

この道なりどんだけ長いねん、ということです(笑)

そして、最後の一直線、あーこれまた長いんですよねー。

でもここで心にある何かが切れた感じがして、

一気にスピードがぐんと上がりました。

そして、ゴールの自転車が見えたとき、

だいたい最初の時ぐらい速くなりました。

このような数々の試練をのり越えたからこそ、

十三分三十秒というタイムが出たのです。

 

走り終わって、早く家に帰りたかったけど、

それどころではありませんでした。

耳はキンキン、頭はズキズキ、足はジンジン。

ぶったおれてガチで死ぬかと思いました。

まるで、「鬼滅の刃」の「遊郭編」の毒におかされた炭治郎みたいに限界でした。

十分ぐらいぶっ倒れているときに、

通りかかった人が大丈夫?みたいな顔で僕を見ていました。

ふつうは大丈夫です! というけれど今回は何も言えませんでした。

少しましになったところでお父さんが

「おばあちゃんちで少しあったまりー。」

と言ったので行きました。

そこでおばあちゃんやおじいちゃんにマラソンのことを話すと、

とてもびっくりしていました。

お父さんが子どものころの方が多分速かったけど、

今、走ると絶対に負けると言っていました。

そんなに速かったんだと、びっくりしました。

おばあちゃんちへ行っても完治せず、

とりあえず家へ帰って休むとすっかり治りました。

本当に治ってよかったです(笑)

 

しんどかったけど、また一ヵ月に一回くらい走って、

記録をつけていって、もっともっと速くなりたいと心の中で思いました。

そんなことを考えながら、テレビで駅伝を見ています。

 

かなりの長文ですが、長さを感じない楽しい作文ですよねニコニコ

文法的にはまだ未熟な点もありますが、そんなことより

場面ごとの生き生きした描写がとても上手で

何より読んでいる方も楽しくなります。

ちなみに、目標にしたのは次の三点でした。

〇たとえを使うこと

〇聞いた話を入れること

〇動作の結び

 

下線を引いた部分は、3年生との違いなのですが

長くなるので、この話は次回にウインク

 

 

 

 

前回は、何気ない普段の生活の一コマを文章化できることが

小学3年生ごろには大切だという話を書きました。

 

 

高学年で習うことを先取りするよりも、

塾や習い事で時間に追われるよりも、

効率や要領なんて気にしない「子ども時間」を堪能しておくことが

後々の学力の伸びにも、精神的安定にもつながるのです。

 

では、この時期、「書くこと」については

どんな力を付けておけばよいのでしょうか?

国語教室HeyHoの生徒さんの作文を例に、お伝えしますニコニコ

 

「これブロッコリー?」

 

二年生のときに、学校でブロッコリーを育てました。

私はたねがいつとどくか気になったので、先生に

「いつたねとどくの?」

とたずねました。先生は

「たねではなく、なえがとどくよ。」

と笑っていました。その日になえはとどきました。

そのなえを植木ばちに入れかえてお水をたっぷりかけました。

一組の先生が

「水少ない!」とか

「なえをていねいにあつかえ!」

「あそぶな~!」

などかんかんでした

 

一週間か十日ぐらいたつと、私は

「大きくなった~。」

とうれしくなりました。

私はクラスでだれよりも一番育っていたことがすごくうれしかったです。

 

お母さんがPTAで学校に来たとき

「このへんなやつなに?」

とたずねました。私は

「ブロッコリー!」

とのりのりでいいました。お母さんは

「あ~。」

となっとくしていました

まだくきにモコモコが一こあっただけなので、気持ちわるかったし

まるでようかいだと思いました。

 

冬ぐらいになってモコモコがふえたブロッコリーをひっこぬいて、家にもってかえりました。

食べてみるとすごくおいしかったです。

またそだてたいです。

 

小3の女の子が「何かを育てたこと」という課題で書いた作文です。

まず、「何かを育てたこと」とそのまま題名にするのではなく

「これブロッコリー?」と、この作文の主題を的確に言い当てていますよね。

もちろん、3年生にそんなことを言っても通じないので

「どんな題名が合うかな?」と声をかけて自分で考えてもらいます。

この作文のように、とてもうまくできることもあれば

「え? なんでそうなる?」というときもありますあんぐり

でも直さずに、いい時に褒めればいいのです。

そのうち良い出来になる割合が増えてきますウインク

 

次に下線部の表現です。

「カギカッコ」のあとは「~言いました」とつなげることが多い中で

あえて「言いました」は使わないで、と指示します。

最初は「そんなん、無理やろ」とか言いますが

このお子さんのように楽しみながらできるようになってきます。

やはり本をよく読んでいるお子さんはバリエーションが幅広いけれど、

「さけびました」と「答えました」しか出てこないお子さんもいらっしゃいます。

それでも、意識して使う言葉を増やすことが

より適切に分かりやすく自分の思いを伝える練習になります。

 

たとえの表現を必ず入れよう、と課しているのも同じ理由です。

せっかく目を出したブロッコリーを

「まるでようかいだ」と、気持ち悪がっていますね(笑)

このたとえも、慣れてくると大人には考えつかないような

面白い表現をするようになってきます。

 

このように、楽しみながら自分らしい表現ができるようになること。

それが3年生くらいで身に付けておくとよいことだと思います。