わたしはわたしの道を生きる | 奮闘日記

奮闘日記

元JW2世の人生



わたしは最近両親(主に母)に、エホバの証人辞めてほしいとか、組織のおかしさに気付いて欲しいとか、そういった事に尽力する意欲がなくなりつつあります。

もちろんそうなって欲しいという願望はあるのですが・・・。


去年北海道に帰省した時に、わたしは両親に児童性的虐待の事を話しました。

両親は(当然)初耳だったようで、第一声は父の『それ、どこの国の事?』でした。その次は『その情報源はどこから得たもの?』

『偽りの情報ではないよ、見せようか?』

そう言ったら、両親は即断りました。

『昔お母さんは、エホバの証人の組織は過去の間違った事もきちんと認めて、この世にはない素晴らしい組織だって言っていたけど、どうしてこの問題を知らないの?隠蔽も問題になっているけど、そもそもこの問題が初耳ってことこそが、不誠実だと思わない?』


母は暫く黙っていましたが
『もしそれが本当だとしても、私達に知らせないのは何か正当な理由があるからだと思う。私達は立場を超えて詮索するべきではないと思う』と言ったんです。

そしてエホバの証人がよく使う常套句

『そういう事もエホバは全てご存知で、相応しいときに必ず明らかになる』

これを聞いた時、ガッカリ通り越して唖然としました。

ずっと『私達は世界で一致している、クリスチャン家族だ』と言われて育ちました。本当にそう思っているのなら、どこの国で起きたとか関係なく、家族に起きた忌まわしい事に感情が揺れ動くと思うのです。

わたしはこの問題を知った時、
もし自分の子供が被害にあっていたら・・・
身近で被害にあった子供がいたら・・・
色んな事を考えてしまい、恐怖でした。
裁判記録や教団の対応を知って、怒りに燃えました。

でも、母はどうでしょう。

知らされないのは何か理由があるから?
エホバがいつか正される?

母も、わたし含め3人の子供を産んでいるのです。今では8人の孫までいます。
もしその中の誰かが被害に遭ったとして、同じ事が言えるのでしょうか。

被害を受けた人の事を1ミリも気にかけることもなく、組織擁護ですか。
そこが本当に悲しく、ここまで人の感情を失ってしまったのかと絶望しました。

母は、
見たくないものは(見ないではなく)見えない
聞きたくないことは(聞かないではなく)聞こえない
もう、そうなってしまったのでしょう。

挙げ句『もうその話は止めて』と言われ・・・
母にとって娘は背教者に見えたのでしょうか。

帰る時わたしは母に
『話を遮られたけどさ、お母さん、ちゃんと事実を確かめたほうがいいよ。真理だというなら、知らなくていい情報なんてないと思うよ。ちょっとでも、わたしが今日話した事、考えてみてよ』
そう言って別れました。

あれから1年以上経ちましたが、なーんにも気にも留めていないんでしょうね。もしかしたらほんの少しでも心に響いて疑問に思ってくれるかも?とか、時間が経つにつれて、そんな悲惨な出来事がエホバの組織の中で起こっているのかと感じて調べてくれるかも?など、可能性は限りなく低いけど、子供想いの母ならもしかしたらって思っていた部分もあったのです。

今年は家族や義母がいたので、全く宗教話は出来ませんでしたが、何も変わっていませんでした。私達いつも忙しいから〜なんて笑って言っていました。

相変わらず組織の指示に忠実。
今回は(会うのは)イレギュラーだと強調。
組織に疑問を持つなんて、不敬だとでも思っているのでしょう。

エホバの証人って、犯罪に対する意識や反応がとっても薄いですね。災害とかに関してもそうです。被害に遭った人達を想い、心を痛めたり寄り添うよりも、聖書の予言通りだとか、神は悲しみを終わらせてくれるなんて言う言葉が最初に出てくる。とっても哀れです。


わたしはわたしの道を生きます。
そこに母との接点があればいいなとずっと思っていましたが、母がそれを望んでいないのなら、それは仕方のないことです。