弁天山 美家古寿司 In 東京・浅草 久しぶり | 1級フードアナリスト ユピロ菌の迷える子羊達へ

1級フードアナリスト ユピロ菌の迷える子羊達へ

悩んでいたときに救ってくれた言葉や料理をおすそ分け。仏教に自分で掛けた首輪は自分でしか外せないという言葉がある。悩みを解決してくれるのは宗教でも他人でもない。自分自身でしか解決できない。

 
 
 
 
昨年12月の出来事の備忘録です
 
寿司が好きだ❤️
 
関西にも10年住んでいたので
 
押し寿司も好きだがやっぱり江戸前が良い
 
まぁ発祥も違えば酢も違う別物だ
 
さて江戸前も進化を続けていて
 
東京でも札幌でも美味しい好きな店がある
 
しかしながら江戸前の原点を食べたくなると
 
どうしても無性にここの寿司が食べたくなる
 
ずっと再訪したいと思いつつ
 
なかなかチャンスがなくて本当に久しぶりの訪問
 
『浅草辨天山 美家古寿司』さん
 
 
 
 
 
 
 
 
『浅草辨天山 美家古寿司』さんは
 
江戸前寿司の始祖  華屋与兵衛が
 
1827年小肌の寿司を売りはじめ
 
その流れをくむ
 
『千住みやこ寿司』で修行をした初代 金七が
 
慶応2年(1866年)に  浅草 金龍山浅草寺の鐘桜の下で
 
浅草弁天山みやこ寿司をお茶請けとして4個の寿司を売り
 
開店したのが始まり
 
つまり、本当の江戸前寿司を食べられる

数少ない希少なお店なのです
 
3代目竹三郎の時代に創業50年を迎え
 
自作の俳句「美(み)どり濃き 家(や)なぎ寿く 古(こ)としかな」の句を読み
 
それが今の『美家古寿司』という店名に。。。
 
 
 
 
 
 
 
1943年生まれの五代目親方 内田 正さんと
 
初めて一緒に写真を撮って頂きました
 
今まで勇気がなくてというかいつも握っていられるので
 
(お忙しいのでタイミングが合わず。。。今回はラッキーでした)
 
とても写真を一緒に撮って頂くという雰囲気ではないし
 
職人さんですからね。。。本当のところ好まれないでしょうから。。。
 
だから念願のツーショット写真。。。光栄です!
 
内田 正さんは
 
あの伝説の漫画「美味しんぼ」106巻の
 
偉大なる名人名店 第2話に そのモデルとして登場する
 
登場人物である荒川精作カメラマンが寿司職人の写真を撮るが
 
どうしても納得できる写真が撮れない
 
そこで主人公の山岡士郎があるお寿司屋さんに連れてくる
 
そこで漸く荒川精作は納得する写真を興奮気味に撮ることができた
 
というストーリーだったのですが
 
その理由とは”捨てシャリ”をしないということでした
 
右手にとったすし飯をネタに合わせたときに多くの職人は”捨てシャリ”をする
 
しかし左手のネタの大きさを感覚として把握していれば
 
すし飯を取った段階でネタの大きさに見合った量をとることができるから
 
”捨てシャリ”をする必要がない
 
”捨てシャリ”をする姿は食べ物を捨て戻すことからけして美しいものではない
 
荒川精作が納得のいく写真を撮れたという職人のモデルが
 
五代目親方 内田 正さんなわけだ。。。その所作は本当に美しい
 

その動きに一切無駄がないのです

研ぎ澄まされたその洗練された姿

これぞ名人心なんだなぁと


つくづく感じるものがあります

 

 

 
 
 
 
 
 
そして
 
2013年11月に6代目を襲名した
 
六代目山下大輔さんも加わってのスリーショット
 
これは貴重な写真
 
山下大輔さんは1989年に『美家古寿司』に弟子入り
 
以来厳しい修行を重ねてきた苦労人です
 
 
 
 
 
 
 
さてさて
 
今回はお正月休みの帰省に合わせて
 
羽田空港から真っ直ぐ向かいました
 
創業1866年以来ずっと本来の江戸前を守る
 
『弁天山 美家古寿司』
 
いわゆるネタに仕事がしてあるお寿司屋さん
 
僕は寿司の今時の流行りに
 
惑わされそうになると自然にここに足が向く
 
捨てしゃりをしない美しい握りの所作
 
やっぱりここの寿司が好きだ❤️
 
この日は日本酒一合に、ツマミを2品
 
そして握り17貫と巻物を堪能しました☺️
 
久しぶりのお酒だったので一合だけなのに
 
かなり気持ちよく酔いました😅
 
では頂いた内容を紹介しますね🎵
 
 
 
 
 
 
 
 
 
《ヌタ》
 
烏賊と貝ひも、ネギ、ワカメが酢味噌で
 
和えられていてメチャメチャ上手い!
 
またこの添えられた辛子がいいんだよネ
 
泣かせるね~
 
お酒が進んじゃうのです😌💓
 
 
 
 
 
 
 
 
《平貝の磯部焼き》
 
これ食べさせるお寿司屋さん多くなりましたネ
 
醤油の香ばしさに海苔の風味
 
平貝の食感
 
何度食べても美味しいですよね🎵
 
 
 
 
 
 
 
 
《ねぎま汁》
 
良い出汁が染み渡る~
 
身体も暖まります☺️
 
ここからは握りです(^_^)/
 
 
 
 
 
 
 
 
《平目の昆布締め》
 
ほどよい塩味と昆布の旨味が
 
平目の旨さを開花させてくれます☺️
 
《鯛》
 
淡白な白身のはずなんだけど旨味が引出され
 
こんな旨い鯛は久しぶりだなぁ~
 
《スミイカ》
 
柔らかく甘くて美味しかった~🎵
 
 
今の寿司の流行りは
 
生の魚をシャリに合わせる
 
海の魚をそのまま食べるというものですが
 
『弁天山 美家古寿司』は
 
江戸前すしの本来の仕事をしたもの
 
つまりすし種に仕事をしてある
 
にきり・ツメ・ヅケ・酢〆・昆布〆など
 
古典的技法を今もなお頑に守り続けている
 
 
 
 
 
 
 
 
《カジキの昆布締め》
 
モチッとして
 
下手なトロより美味しかった~
 
《赤貝》
 
身とヒモと分けたものに

塩をふり、ザルで洗い、ヌメリをとった赤貝は
 
食感の歯切れといい抜群に美味しい!
 
《鰤》
 
脂ののり具合も品が良くて美味しかった
 
 
 
 
 
 
 
 
《北寄貝》
 
甘味が堪らない美味しさでした。
 
《コハダ》
 
江戸前ならでは真骨頂ですね❤️
 
BS番組『早川光の最高に旨い寿司』で
 
この『弁天山 美家古寿司』が紹介された時に
 
この<コハダ>の仕込みを
 
六代目山下大輔さんが一生懸命にしていたのが目に浮かびます

 

《シャコ》
 
旨味が強くて美味しかった
 
 
 
酢飯と仕事が施されたネタ
 
そして新鮮な擦り立てのワサビ
 
煮切りの醤油のバランスが見事なのだ
 
 
 
 
 
 
 
 
《鰺》
 
塩梅が素晴らしく美味しいかった😋🍴💕
 
《さいまき海老》
 
酢飯の間に朧が仕込んであって
 
甘酢で仄かに〆られた海老がマッチして秀逸
 
《キス》
 
これも同様ですネ
 
酢洗いしたキスが程よくて
 
寿司ネタで食べるの良いですね~
 
 
 
 
 
 
 
 
ガリも
 
ちょっとキツメのドライなガリ
 
これも特色ですネ
 
 
 
 
 
これですよ
 
これを食べたかったのです
 
 
《穴子の爽煮》
 
このお店ならではの看板握りです😌💓
 
小さめの穴子を何度も洗いヌメリを取ったら
 
サッと爽やかに酒と砂糖と薄口醤油で煮た穴子
 
他の店の煮穴子は茶色いのに対し

この店のは白いのが特徴
 
これは最後にお代わりをしてしまいました
 
やっぱり美味い
 
《スルメイカ(煮烏賊)》
 
爽煮もそうですが、創業以来受け継がれてる
 
ツメが最高に美味しいのです(^_^)/
 
1866年創業以来受け継がれている
 
煮烏賊と穴子の煮汁を何十回も煮詰めたもの
 
歴史が違いますね🎵
 
美味しすぎる~😋🍴💕
 
 
 
 
 
 
 
《中トロ》
 
上品でこのくらいのトロが美味しいです😌💓
 
《マグロの漬け》
 
ネタの色が美しい!
 
湯引きしたマグロを
 
漬けとして仕上げています
 
《玉子》
 
朧が挟んであって美味しのです(^_^)/
 
 
 
 
 
 
 
 
《巻物》
 
かんぴょう巻、貝ヒモ巻、トロ巻
 
どれも美味しかった~😋🍴💕
 
 
 
今の流行りのお寿司も好きだけど
 
江戸前の源流を感じ
 
職人の技を感じられる貴重なお店
 
鮨とは何なのか改めて目が覚めました
 
また近々に伺いたいなぁ~