
喜び過ぎると心を傷める。 気は緩む。
怒り過ぎると肝を傷める。 気は上がる。
思い過ぎると脾を傷める。 気は結ぶ。
悲しみ憂い過ぎると肺を傷める。 気は消える。
驚き恐れ過ぎると腎を傷める。 気は下がる。(恐)
気は乱れる。(驚)
さて 肺です。
「悲しめば即ち気は消える」
悲しみすぎると肺気を消耗し、意気が消沈して
呼吸が浅くなったり咳がひどくなったりする。
肺は胸の中で左右に一つずつあります。
肺はいちばん高い場所にある内臓なので
「五臓六腑の蓋(ふた)」などと呼ばれます。
また気管やのどを通じて外界に直接開かれている
臓器なので、外の空気に敏感で、暑さや寒さなどの
影響が受けやすいのです。
「かよわい臓」ともよばれるんですよ。
私はアメリカに研修で解剖をしに行ったことが
あります。
肺を触った時のあの感触・・・
なんて表現したらよいものか。感動しました。
テンピュールなんて比じゃないとも思いました。
弾力、ふわふわ感・・・それなのに重みも感じる。
すべてを受け止めてくれるようなあのクッション性。
肺は「気を受け持つ」働きがあります。
大きく分けると2つあります。
・清気(外の空気)を取り入れること

・気を運行させること

「吸う→吐く」と連続する呼吸運動は全身の気を
動かす原動力になるんです。
特に「吐く」に伴う気の動きやそこから生まれる
働きを「宣発」といって
気を 主に上へ 外へ動かします。
吐く時に
・体内の汚れた気を外へ排出する(皮膚や口から)
・飲食物を消化して得たエネルギーや栄養を
全身に、特に体の表面である皮毛へと行き
渡らせる
・バリアの役割をする気を体の表面に行き渡らせる
・清気を上部にある様々な器官へと送る
吸うを1、吐くを2で健康になるとかいいますよね。
まず、吐けるということが 大事なんですね。
肺は「憂い」や「悲しみ」と関係が深い。
心配する、気がふさぐ、つらいなども悲しみに
つながります。
これらの感情は とても気を消耗させてしまいます。
気の力が弱るということは肺も弱るということ。
大きな「憂い」や「悲しみ」は、その人の気を弱め
肺の働きを悪くします。
反対に肺が弱っている時には、気がふさいだり、
悲しくなったりしやすくもなるようですよ。
・呼吸が浅い
・声に力がない
・めまい
・鼻づまり
・鼻が乾燥する
・耳鳴り
・耳の聞こえが悪い
・皮膚がかさかさ
・体の表面が冷たい
・咳、痰
・呼吸がスムーズにできない
・抵抗力がない
・鼻水
・声が出せない
リンクするのは秋です。ほら乾燥する頃ですよ。