《このブログをお読み頂いた皆様へ》

 

わたしは農業を始めて9年目の春になります。

農業のはじまりと同時にこのブログを書き続けて参りましたがひとつの区切りとして、最後の記事とさせていただきます。

 

 

 

 

 

桜の便りが聞こえてくる春ですが、肌寒い日も続いております。

 

2013年3月に設立した「きぼうのたねカンパニー株式会社」は2019年4月より、福島県二本松市から宮城県南三陸町へ活動拠点を移すことになりました。

これまで福島県二本松市に足を運んで頂いた皆様、農産物を購入して下さった皆様には心より御礼申し上げます。

震災・原発事故以降、多くの出逢いや繋がり、そして応援の言葉や支援が何よりの励みとなりここまで継続することができました。

農産物販売事業としましては、平成30年産棚田米コシヒカリのみ引き続きご注文受付けて販売致します。

野菜や加工品に関しましては一旦、終了させていただきますことご容赦下さいませ。

尚、引き続きあぶくま高原遊雲の里ファーム(代表 菅野正寿)で、美味しい野菜やお米の販売をしております。

また「農家民宿遊雲の里」もこの春で4年目となります。二本松市での宿泊、農業体験、販売等はこちらで引き続き受け付けておりますのでどうぞよろしくお願いします。

ぜひ、東和の里山、自然溢れる大地を感じに訪問頂けたら嬉しく思います。

 

 

【お問い合わせ先】

農家民宿遊雲の里

電話0243−47−3434/FAX0243−47−3446【日中は作業していることもあるため、電話がかかりずらいこともあります】

yunosato_farm@yahoo.co.jp 

 

 

 

少し自分の想いも書かせていただきます。。

 

 

 

 

私自身のことではありますが、震災原発事故以降、奔走し、福島のために走り続けてまいりました。

この社会に翻弄されながらも農業という生きる道を模索しながら福島の今と向き合ってきました。

あらゆる困難を経験し、自分の本心で始めたことではありましたが何かを置き去りにしたまま、いつの間にか生きづらさを抱えていました。

あらゆることを背負い込んで心も身体も限界を越えたとき、わたしは生きるために土地を離れる決断に至りました。
20代のほとんどを農業の現場で汗水流してきた以上、土地や先祖とのつながり、地域での関係性の大切さはお金や数字ではあらわせない価値となるものでした。

 

お世話になった方や地域の方に期待に応えることができなくなってしまった自分がいたからこそ、寂しい想いをさせたくない、福島を離れることの後ろめたさ。

「ありがとう」や「ごめんね」が伝えられないまま、静かにこの場所を離れることにしました。土地を離れたことの喪失感が癒えぬまま時が経ちました。

 

自然の恩恵に支えられながら農業という仕事は静かに、確かにあらゆる世界と繋がっている感覚がありました。
土が命であり、その尊さを実感してきた8年間。放射能が大地に降り注いでから、いつの間にか農業の道もわたしの人生の一部もその見えないものが自分にまとわりついていきました。

 

心の復興とは叫ばれているけれども、本当に必要な人に届いているだろうかと感じています。

 

「福島のことはまだ、終わってないんだよね」

 

 

きっと当事者としてまだまだやらなければいけないことがある。

 

そのことをとてもわかる気持ちと、いつまでこの(原発事故が起きてからの)福島の時間軸で生きるのかを模索していました。
あの事故を経験した限り、長い道のりの中で
自分の人生という時間軸の中でどう福島と向き合っていくか、ようやく苦しさから少しずつ解放されて、自分の心の中での対話ができるようになってここに書いています。

 

 

 

 

私の故郷は福島であり、福島に対する想いや悔しさは今でもずっと持ち続けていることには変わりはありません。

 

今年の5月からは浪江町にバトンを渡したHIS福島スタディツアーが始まります。

 

 

 

 

新たな視点、新しい可能性を求めて新天地でまた新たにスタートします。

 

自然の脅威と恩恵が隣り合わせである海とともに生きる、宮城県南三陸町という場所で事業を継続する覚悟に至りました。

 

しかし、新たな場所でのスタートは土地もなく、また一から地域の人との関係性の構築や豊かな地域資源をどう活かすのか、時間も労力も資金もかかることであり、そのサポートを今必要としています。

 

 

この場所も8年前、津波で大きな傷を負いました。今年のワカメは不漁で、防潮堤などの工事の環境汚染なども影響していると週末は漁師さんたちと一緒に作業させていただきながら見聞きしております。

 

 

失われた何かを探すよりも

人と人、人と自然が繋がる場づくり、

様々な出会いや体験を通して、「気づき」や「きっかけ」を与える学びのある体験活動を提供していきます。

 

「たねをまくことは命をつなぐこと」をモットーに

人とひと、人と自然がつながる場を創り、生き方や意識の変革をする“キッカケ”を生み出すことをミッションとして掲げていきます。

 

今後の事業内容(予定)

①  人と人、人と自然をつなぐ体験プログラム

【主に都市生活者に自然の中での学び・気づきを提供する場】

・  旅行会社等と提携したツアーの企画・運営

・  大学・団体を対象とした体験活動の企画・運営

・  個人向けのアクティビティ体験活動(カヌー、登山、漁師体験、藍染め体験)

②  農業と食の地域コミュニティ事業

【主に地域の方の居場所づくり・農の体験活動の場づくり】

・  農業生産・加工・販売

・  コミュニティ農園の企画・運営

・  ワークショップ・イベントの企画・運営

③ 第一次産業及び若手のキャリアにおける人材育成

【農業・漁業を主とした地域課題解決によるスキルやノウハウの提供やキャリア教育の場】

・   有機農業,農産加工における技術指導や講師

・   大学生及び若手のキャリア教育、人材育成

【活動拠点】

宮城県南三陸町及び周辺地域

 

 

《これまでの活動の記録》

2013〜2018活動記録

 

きぼうのたねSTORY(映像)

 

平成30年度農山漁村女性活躍表彰 若手女性チャレンジ部門 農林水産大臣賞受賞

 

 

2010年4月〜2019年3月まで

ふくしまの大地にきぼうのたねをまく(ブログ)

 

 

 

これまで応援して下さった皆様に心より御礼申し上げます。

 

引き続き、きぼうのたねカンパニーを温かく見守っていただけると嬉しいです。ぜひ、南三陸にお越しの際は、美しい海と自然をご案内させていただきます。

春の訪れと共に、皆様にも幸せが訪れますようお祈りいたしております。

 

きぼうのたねカンパニー株式会社

代表取締役 菅野瑞穂

mail m-sugeno@kibounotane.jp

HP http://kibounotane.jp/

facebook https://www.facebook.com/Kibounotane/

 

次のステージへ移転するBlogも楽しみにしてていただければと思います。