2012/04/14「誰だってそうじゃない」頭の中でつぶやいているのか口に出してしまったのかわからない。優羽は自動改札のタッチセンサーに定期入れを思いきり叩きつけた。隣を通り過ぎた男がその音に驚いた顔で振り返った。優羽は男に艶然とした笑みを向け速足で通り過ぎようとしたが、脇から出てきた機械の腕がそれを許さなかった。予想外の障害に優羽は腰骨をしたたかに打ち付けうめいた。後ろに並んでいた者達の舌打ちが聞こえた。「もう、なんなのよ」優羽は世の中全部を呪いたい気持ちになった。今更悔やんでも遅過ぎる。