王様の龍袍と女官の赤い袖先が

振れ合う程度のことも

偶然というより、深い宿縁

によっておこる

 

運命的な出会いから、

紆余曲折を経る

切ない切ない切ない

ラブストーリーと、

4人の女官の友情物語

 

韓国時代劇といえば、残酷

極まりないシーンの連続チーン

ちゃんちゃんバラバラの

切り合いで

血しぶきが飛ぶゲロー

目を覆いたくなる脅迫と

拷問シーンショック

の数々が今までの定番。

このドラマはそれが極最小限で、

ほとんどないに等しい。

とにかく映像が美しくて

絵画のように叙情的。

監督さんが女性なので、

常に女性目線の描き方が

今までと全く違うものに

なっている。

スパイや戦うのも、

女性だったりするところは、

「ノクドゥ伝」チック。

かなり女性にポイントを置いた

女性が活躍する時代劇。

   

【韓国放送】:2021年11月5日~12月25日MBC

 

【脚本】:チョン・ヘリ(仮面の王イ・ソン)

 

【演出】:チョン・ジイン

(自己発光オフィス・

バラ色の恋人たち) 

 ソン・ユナ(私がいちばん綺麗だったとき)

 

【視聴】:KNtv 2022年4月~

 

【お薦め度】:★★★★★

 

【観たきっかけ】:

韓国在住ブロガーさんが

絶賛していたので、

ずっと待ってた。

初めてジュノの名前を知り、

興味が湧いた

と同時に彼の作品を

一つも見ていないのに

彼に嵌る予感がしていた。

  

【テーマ】:

女官を通した女性の

生き方を考える

国王の生き方 

 

【麗しいジュノの見どころ】:

幼い頃から激しい権力闘争の中で

命を狙われながら生きてきた

世孫は、気難しくて神経質で

近寄りがたい。

繊細で儚げな憂いと、

他者を受け付けない冷たさと

意外に温かい心と

王になる覚悟の強さと

重みを秘めている。

その複雑極まりない

表情の美しいことビックリマーク

 
 

  

ジュノを浄化して現れ出た

イ・サンの役は

彼独特の気品と高貴さを

漂わせている。

努力家の彼は、左利きだが右手で箸を使う練習をした。

書道も習ったというが、

私も書道を嗜んでいて、

筆は立てて使うと習ったが、

ちゃんとそこができていて

とても美しい筆使いだった。

 
 

  
 

美しい横顔は時として

「秘密の扉」で

思悼世子(サド・セジャ 

イ・ソン)を演じた

イ・ジェフンに似ていると感じた。

思悼世子は、イ・サンの父親。

 

 

 

英祖に許しを乞うために跪くシーンもはっとするほど美しいびっくりマーク

 

 
 

【私の好きなシーン】は

政治的要素を一番感じた

4話のシーン。

おばのファワン翁主(ソ・ヒョリム)が、御道をおかしたと

ドクイム(イ・セヨン)に、いちゃもんをつけ、100叩きの罰

与えると息巻いた。

丗孫サン(イ・ジュノ)は、

東宮の女官なので、

自分に任せてほしいと言う。

ファワン翁主は断り、

内命婦の管理をしている

王妃に仲介に入ってもらうと

決める。

王妃(チャン・ヒジン)は、

100叩きは命にかかわるから、

半年間の減俸

ではどうかと提案し、

サンも納得するが、ファワンは

それでは威厳が保てない

と反発し、仕方なく王妃も

100叩きで妥協する。が

なんとかなだめようとファワンに

餅を食べて行くよう誘う。 

そこへ英祖王(イ・ドクファ)

が加わり、

4人で餅を食べることになる。

餅を食べようとする英祖王に、

体に障るから食べるなと

ファワンが止める。

困った王は、サンに意見を

求める。

サンは「王妃様が6時間もかけて用意した餅なのだから、

当然、食べ・・・」

と言いかけた時に、必死で首を振るドクイムに気づき、

「食べることを進めたいが、

王様の身体の方が

大事なので、やめた方がいい。」

とアドバイス。納得する王。

そして、ドクイムの存在に

気付いた王は、

ドクイムの処遇について

サンに

王というものは、常に正しい

判断を下し、

万人を納得

させねばならぬ。

サンなら、どう判決を下す?」

と問う。

 

その時のサンの判決が

素晴らしかったのだ。

ファワンも気に入ったと

言わしめ、

王妃もにっこり。

王も大満足の結果となった。

 

ファワンの暴挙だと

断罪したところで、

解決に持っていくことは

できない。

まずはファワン翁主を立て、

そうすることで英祖殿下を

立てることになり、

最後に王后の顔も

たつことになるという、

繊細な心使いをして

みんながウィンウィンで

機嫌よく終わるという結果に

導いた世孫サン。

そのように目配せしたのは

ドクイム。

 

まさに政治というのは

(戦争を防ぐには)、

敵同士の均衡を保つこと

だとわかるひとこまであった。

 

私ごときが言うことではないが

プーチンがいくら悪いと

わかっていても、

各国が交渉の道を

断ってしまったら、

世界中がきゅうきゅうと

物が不足した事態に

なってしまっているだけで、

何の解決になっていない。

政治というものは

駆け引きであり、

お互いをwin×winに

もっていかないと

進まないんだなーと

改めて思わされた。

 

【王イ・サンとの違い】

イ・ソジンssiの王イ・サン

では、王妃貞純王后は、

影の黒幕の頭だった。

今回のチャン・ヒジン演ずる

王后は

 

 

 美しく優雅で公平なところがけっこう頼りになっている。

大きく違うところである。

 

史実的には

第22代国王正祖(イ・サン)

の亡き後、

継いだ幼き王純祖に代わり、曾祖母貞純王后が権力を握ると

正祖の側近たちを追い出してしまった。

 

彼の偉大なる功績を全て

覆し、暗黒の時代へ

逆戻りさせてしまったようだ。

 

それが、以前見た映画

「チョサンオボ」

に繋がっている。

 

 

 

正祖は、カトリック教を

認めていたが、

貞純王后は禁止、

弾圧してしまったために

多くの犠牲者を出した。

 

 

私の中ですこーしずつ

韓国の歴史が

つながりつつある。

 

 

 

 

 

おこしいただき

ありがとうございました。

 

 

※一部写真などをお借りしました