■ 十人十色の個性
《これまでのお話》
◆ 視えることは悪いこと...？
小さな頃から、いろんなモノが視えたり、
聴こえたり、感じたり...
そんな日常は
私にとっては特別なことではなく、
生きていれば誰にでも必ず1つはある
個性のうちだと思っていました。
幽霊が視えたり、
なんとなく動物の声が聴こえたり、
自然の中に精霊が視えたり。
そういうことは
誰かに自慢したりすることではないよなぁ...とどこかで感じていました。
なぜそう感じたのかというと
テレビの心霊番組等を見ていると、
驚くくらい脅しやヤラセが
多かったからなんです。
『○○しないと不幸になる』
『○○を買うといい』
『私のいうとおりにすると大丈夫』
・・・などなど。
なんでこの人が
こんなこと言ってるんだろう？
そう疑問を感じずにはいられないくらい、
一目瞭然の『演技をしている人』が
お祓いなどをしているテレビの中...
『視えること』が、
なんだか悪いことにすら
感じてしまうこともありました。
しかし幼い頃は、
本当に恵まれていたと思います。
自分の心配とはうらはらに、
家族も友達も先生も、
心霊体験などについて
否定する人は誰もいなかったからです。
興味本意でもなんでもいい。
話を聞いて、頷きながら
受け入れてくれることが本当に嬉しかった。
それからどうしたの？！
大変だったね...。
一緒にその場所に行ってみたいなぁ！
ただ純粋にワクワク話を聞いてくれる。
何があっても
『大丈夫だよ』と言ってくれる。
いつも受け入れてくれる両親や友達、
町の人たちのおかげで、
幼い頃は本当に救われました。
しかし...
大人になるにつれて、
この力は違う方向で
私を少しずつ
苦しませるようになっていきます。
助けてくれる人がいない...
そんな状態に、少しずつ少しずつ
堕ちていくのです。
〜つづく〜
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