「ふあぁぁ…」
よりによって、こんな時間に試合だなんて嫌になっちゃう。
今は午前3時すぎ。
蘭は眠い目をこすりながらコナンの部屋へと向かった。
(3時に起きるんだって張り切ってたけど、子供だもんね。きっとまだ寝てるはずだから起こしてあげなくっちゃ)
蘭自体はさして興味のないワールドカップだけれど…。新一がサッカー好きなんだもの。きっと結果を嬉しそうに電話してくるにきまってる。
だから蘭は気合いを入れて眠気と闘いつつ、コナンとともに日本戦を観戦しようと思ったのだった。
だが。
コンコン。
「コナンくん?起きてる?」
返事がない。
「あれ?」
コンコンコン。
「もう3時回ってるよ~コナンくん! …寝てるのかな~? 」
しかし何度ノックしても返事はない。なので仕方なく、蘭は部屋の中へ声をかけつつ、その中へ入っていった。
だが、そこにはコナンの姿はなくて…。
「…み~が~あぁ~よぉ~うぉ~は~~♪」
どこからか聞こえてくる、テンポのズレた歌声。
(まさか…)嫌な予感がして、蘭はその声のするリビングを、そ~っと覗いてみた。
すると、そこにはしっかり青のユニフォームを着用し目をつむり、テレビに映る選手たちと同じく直立して、国歌を唄うコナンの姿が……。
それを見た蘭はというと。
(無理だわ。わたし、このテンションには絶対ついていけない!!)
そんな、ある意味サッカーに取り憑かれたようなコナンの姿に大きくため息をつくと、蘭はリビングのドアをそっと閉め、下階にある事務所のテレビを1人静かに見るため階段を下りていったのだった。
***
☆何てことのない今朝の毛利家の風景を書いてみました(汗)
コナンくんはきっと君が代を選手とともに口ずさんでそうだな…と思いまして(音痴だけど)
…あ、ちなみに平次はね、虎が勝った後は六甲おろしを必ず熱唱すると妄想しております。