(5)
「か、かず…は…」
そういった男は、まるで夢でも見ているかのように、アホみたいに呆然としていたんや。
*****
「な、な、な、何マジになっとんねん! お前、ガラの悪いオッサンみたいやんけ!!」
あまりの驚きに静まり返ること数分。
ようやく意識を取り戻した平次は、声を上ずらせたまま素早く身体を翻した。
(……ヤバいな)
平ちゃん、ビビって泣きそうやんけ。
そらそうやな。まさかあの和葉が平ちゃんを制して威嚇するなん考えられへんし。
いつもと違う動きに戸惑うてしもたのも解る気がする。
こら早よう誤魔化しとかなアカンなぁ……。
「いきなり引っ張るからビックリしたんや。 悪いな、平ちゃん」
「平ちゃん?」
「あ?! いやっ、冗談や冗談。平次があんまりビビっとるから、ほぐしたろう思て」
「…………」
アカン。
喋れば喋るほど和葉とは程遠い人格になりそうや。
ワシは今すぐ家に帰りたい衝動にかられながら、何も言えなくなり俯いた。
すると、
「……ちょお来い」
平ちゃんは神妙な顔をすると、ワシの腕を掴んで教室から連れ出したんや。
「どこいくんや?! もう試験、始まるぞ!」
マジでアカン。 これ以上、ワシを苛めんといてくれ!
内股で歩くんも、女言葉で喋るんも、もう限界やっちゅうねん。
やからワシはもうこれ以上、平ちゃんに何を言われようといっさい喋らんとこう。そう決心したんや。
ワシの腕を引っ張り、平ちゃんはズンズン階段を上へと登って行く。
……そういえば平ちゃん、最近はワシの前で和葉に対し素っ気ない態度ばかりしとったのに。
いつもと違う2人の様子を少し垣間見た気がして、ワシは少しだけ口元を緩ませた。
父親としては複雑な気持ちやけど、娘の気持ちは知っていたから。 やから、この平ちゃんの態度はワシには嬉くもあったりしたんや。
(和葉のことが心配で堪らんっちゅう顔しよって……)
平ちゃんの後を走るように歩きながら、
ワシは、和葉に心の中だけで“良かったな”と、呟いた。
せやけど。
そんな微笑ましい感情は、数分後 跡形もなく消え去ることとなった。
……そう、ワシは思ったんや。
目の前の男を……この世から抹殺してしまおうか、などと……
本気で。
続く
…………………
全国のおやっさんファンの方。
この話、頭の中で映像化はしないで下さいね(笑)
続きはまた、暇な日に更新します。
(適当でごめんなさい)
***
さっき、ウルルンのつるのさん見て、あまりの若さに鼻血が出そうになりました(爆)
なので今日の阪神戦の事はスッパリ忘れましたよ。えぇ、スッパリと(-_-#)
今度はマジで甲子園に行ってこようかと思っています。
そして。
話はガラリと変わりますが、明日から9月なんですね~(しみじみ)
早いなぁ、こないだ桜が咲いたとばかり思ってたのに(笑)
この分じゃ正月がくるのも、あっという間ですね。
今年の冬は、スノボ行きたいなぁ……(遠い目)
ははっ; 夏も終わってないのに何言ってんだか。
まずは9月、どう過ごすか真剣に考えなきゃね。
時は金なり。
1日1日、大事に生きていきたいと思っています。