内田伸子さんが出ていた番組を見て読んでみようかなと思った一冊。
わが子は6歳と3歳まで成長してしまったので乳幼児期のページを読むのはちょっとしんどかったです。
私は子育てに自信がないので育児書、読み漁ってるタイプなのですが、
こんなに読んでもどこまで実践できているかは謎ですが、
間違いなく、0歳の時に読んでおけば、もうちょっと気楽に子育てできたであろうと思います。
今となっては、知っていることが多かったですが、幼児期において大切と思われることがぎゅっとまとめてあり、また、軽く読めてしまうので、とりあえず初めに読んでおく本というのにおすすめです。
なかでもしつけに関する研究が紹介されており、共有型しつけのススメが我が家で現状最も参考にすべき章でした。
さて、なぜ私が内田さんに興味を持ったかというと、
英語早期教育について否定的な立場をとっておられるからという事でした。
この手の本で、英語教育について取り上げていたとしても、1ページ割かれてれば多い方くらいに思ってたのですが、20ページ以上にわたり取り上げていました
正直言うと、この手の話題は、私は調べつくした感があり(私自身ちょっと飽きているのですがブログの方向性として書きます)、結局、参考にしている文献が大体この二冊に収束します。
幼児が英語環境にいれられることでどれだけ心的ストレスがかかるか
母語の土台がない状態で英語をのせることが非効率的であり、小さい子は語学の天才ではない
という事です。
どの本でも使われている参考文献も同じなのでそこまで目新しい情報はないです。
ただ、書く人によってデータの受け取り方や例が変わってくることに違いが出てくるので面白いと言えば面白いですね。
私が勝手に立てている仮説があって、
幼児期の英語環境による母語の習得機会の喪失は、小学校生以降の日本の学習の遅れよりも目に見えないだけで大きな損失なのではないかという仮説を勝手に考えているのですが、(結局は帰国して、表面上の話し言葉の遅れはすぐに取り戻すので全く遅れがなかったかのように見えるし、その後の学力不振(小4以降)が、海外生活のせいなのか、本人の能力の違いなのか、努力の違いなのかが分からなくなるのでそう簡単には証明できない)
そのことについて書かれていたので記しておきます。
ニュージーランドに語学留学した兄妹の話。
兄は小3の終わった9歳から11歳、妹は2歳から4歳のときに語学留学。
兄は帰国後、遅れていた勉強もすぐに取り戻し、英語も維持し、大学はカリフォルニア大学バークレー校を優秀な成績で卒業。たいして妹は英語も忘れてしまい、学業は中の下。苦労しており、日本やアメリカの大学に行ける学力はないという事でした。
これについて、妹は母語の土台を作れなかったことを上げています。
また、帰国子女の言語習得についても書いており、ただ、現地校に通い、ただ補習校に通って課題をこなすだけではやはり言語はなかなか習得できないそうです。
やっぱそれなりに正しいサポートと努力が必要という事ですね。
小さい頃から海外に行くと、いかにも流暢に話すのですが、それはあくまで話し言葉を習得したにすぎず、学習言語を習得出来ているかはかなり人によるようです。
小3までは話し言葉で学習するため、学力の差は出ませんが、それ以降が勝負所となります。
我が家は日本語環境を選択しているとはいえ、やはりインプットは日本にいるより圧倒的に少ないので、そこがやっぱりぬぐえない不安要素ですね。。。
どこまでやれば十分なのか。どこまで出来ているのか
そして、これらの情報に敏感に取集しているつもりなのですが、
教育移住など海外子育て早期英語教育を勧めている人の多くが、
自分の子供が小学校に入学してからの移住だったり、子供が成長過程でまだ小4に達してない人、自分自身は幼少期はちゃんと日本で土台作りをしている人ばかりだなぁと最近思っています。私の周りの海外が長い知り合いも小4に達しない人ばかりなので、実際どうなのだろうと思うところです。