パパはわるものチャンピオン | 映画プログレ桜田淳子

映画プログレ桜田淳子

タイトルのテーマを中心に、好きなものを書き綴ります

大好きな自分の父親の職業はヒールのプロレスラーだった!どうする小学生!? ていう、トレーラー見ただけで内容が想像できちゃうお話。そして、実際その通りの作品。

 

 

だが、にもかかわらずこれは終始泣きっぱなしの超ド級感動作!

 

まずは、主役の棚橋弘至をはじめとするガチの現役レスラーたちが素晴らしい。

 

もちろん試合のシーンなんか、本物が演っているだけあって、その迫力やリアリティーはとんでもなくハンパない。それだけでも観る価値はある。

 

だが、それにも増して凄いのは、リング外でのシーン。演技力とか表現力とかそんなものを凌駕する“レスラーの生き様”を画面一杯にぶつけてくる彼らのお芝居。演技としては微妙で小さいものだが、どこか楽しそうでどこか嬉しそうでどこか苦しそうでどこか悲しそうでどこか寂しそうな表情は、レスラーの生き様を知っている彼らじゃないと出せないと思う。

 

そして、子役が素晴らしい。父親は大好き、でもヒールだなんて!というダブルバインドな心理状態を、なんとまあキチンと捉えて上手に表現していることよと感心する。当然、脇を固める大人のプロの役者陣も文句なし。

 

とにかく、丁寧に丁寧に作られた作品。そして、プロレスへの愛がたっぷり注ぎ込まれた作品。見終わった後、プロレスが好きになってしまうこと請け合いの作品。