愛人関係 | 映画プログレ桜田淳子

映画プログレ桜田淳子

タイトルのテーマを中心に、好きなものを書き綴ります

精神を病んだ夫殺しの女(ミレーユ・ダルク)、女を愛する弁護士(アラン・ドロン)、女に一目ぼれした脚本家(クロード・ブラッスール)。3人の周囲で連続殺人がおきるミステリー&サスペンス。どよ〜んとした雰囲気はいい感じだし、真相がなかなか判明しないストーリは見応えもある。

 

 

ただ、女の夫殺しを無罪にした弁護士が、自分には美人妻がいるにも関わらず、肌に触れた男を殺してしまう病を抱えた女を、あそこまで深く愛せる理由がわからない。イマイチ彼の気持ちについてゆけない。

 

⋯なんてのは恋に未熟な日本人の感想で、「戦争による記憶喪失男と修道院に捨てられた少女の恋」などというH難度の恋バナを、哀切きわまりなく描いてしまう恋愛の達人にとっては、そんな弁護士の恋心なんて楽勝で共感の範囲内に収まっているに違いない。全くもってフランス人恐るべしである。