読書感想文的書評 -9ページ目

読書感想文的書評

書評などと言えるものではございませぬ。

天地明察/冲方 丁
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完全にフィクションだと思って読んでたんだけど、こういう人が実際にいたのですね。


なんともスケールのでかいお話。



僕が住んでいるあたりのお寺からは算額がごろごろ出てきていて、こんな山奥にもかかわらず、江戸時代から和算が盛んな土地柄らしいのです。


田んぼの測量なんかにも和算が使われていたそうだ。


算額って、なんかマニアックなものだと思っていたのだけど、いやはやロマンがある。



エンターテイメントとしてかなり楽しめる作品なんだけど、歴史や和算、天文学などさまざまな分野について勉強にもなった。

理系の高校生、大学生には是非読んでもらいたい作品であります。


下町ロケット/池井戸 潤
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言わずと知れた直木賞作品。


直木賞作品ってあたりはずれがあるんだけど、これは大当たり。



一晩で読んでしまった。


このスピード感と爽快感たまらん。


そして勇気や希望を与えてくれるすんばらしい作品。



世の高校生や大学生、若い研究者や技術者に是非読んでもらいたい。


モノづくりは日本の原点なんですもの。



僕の元上司のHさんも親の後を継ぎ、大田区で某超大手メーカーの下請けでねじ作っている。


ねじにかける情熱を以前に話していたときは、半分面白がって聞いていたんだけど、よく考えれば失礼だったなと思う。


よく笑って流してくれたものだ。


Hさん!!がんばってください!!



一刀斎夢録 上/浅田 次郎
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一刀斎夢録 下/浅田 次郎
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『壬生義士伝』、『輪違屋糸里』に続く新撰組モノ。


主人公は斎藤一。


明治の時代まで生き残った元新撰組隊士が語る物語。



いやはや面白かった。


どこまでが史実としてあるのかは知らんけど、これだけ楽しめれば十分十分。



司馬遼太郎の『燃えよ剣』のラストのほうで、土方歳三の兼定を函館から日野まで届けたとされる市村鉄之助。


この作品ではかなり重要な登場人物として描かれている。



勝手に斎藤一ってのは無口なイメージだったんだけど、じじいになって語り出すって設定がいい。


新撰組フリークの人は必読ですな。



鉄の骨/池井戸 潤
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直木賞を受賞する前から、知人のぱんだ から勧められていた一冊。


非常に信頼を置けるぱんだなのだが最近は音信不通で心配。



いやぁ面白かった。


平日の深夜から読み始めたのがまずかった。


結局一晩で読了。


次の日フラフラだったが後悔はなし、ってくらいよかった。



途中にちょいちょい入ってくる恋愛の要素も、読んでる時はめんどくさかったのだが、読み終わってみればまぁどうでもいいような気もする。


社会人になって会社の先輩を見てると、大学時代の彼氏が子供っぽく見えるなんていうのはよくある話だそうで。




テーマは「談合」。


このテーマで万人に読ませるってのはなかなかのものである。


なにかと悪いものだと言われるけど、社会の仕組みとして必要なものだとも思えるむつかしいテーマである。



それをこのスピード感で読ませてしまうんだからすごい。


これを読んだ建設関係の人たちはどう感じるだろうかね。



とにかくオススメだこりゃ。



終わらざる夏 上/浅田 次郎
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終わらざる夏 下/浅田 次郎
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浅田次郎の戦争モノというと『日輪の遺産』や『シェエラザード』など名作ぞろいなわけで、それなりの期待を持って読んだわけです。



無学なもので、まずに日本がポツダム宣言を受諾した後に始まった戦争があったという史実を知らなかった。


そこはひとつ勉強になったわけだけど、実際内容はというと史実なんかよりもそれに巻き込まれた人たちのヒューマンドラマというような感じ。


史実を知りたければ歴史の本でも読めばいいわけなので、この本はエンターテイメントだと思って読むのがいいでしょう。



このロシアとの戦争に巻き込まれることになるたくさんの登場人物。


それぞれのストーリーが展開していく。


戦闘が始まるまで、が大部分。


ここまで書いたんならラストもうちょっと頑張れや!!と思ったのは僕だけではないはず。


後半に期待しすぎました。



だた、やはり売れっ子作家がこういう題材を扱うことで、多くの人があまり知られていない史実に目を向けるようになるのはいいことなんでしょうな。