絶望の国の幸福な若者たち / 古市憲寿 | 読書感想文的書評

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書評などと言えるものではございませぬ。

絶望の国の幸福な若者たち/古市 憲寿
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若者論2011年版。


最近の若者はかわいそうだというような雰囲気の世の中だが、データによると、今の若者は統計上最高に今を幸せだと感じているらしい。


校内暴力だって少年犯罪だって減少傾向。


何をもって今の若者は不幸だっていう雰囲気があるのか。


古市氏は20代の社会学者。


この手の本で、こんなに面白く読めるのはなかなかないと思う。




研修を受けていると、よく偉い人たちが言う。


「みなさんのような若い先生たちに期待しています」


「今の子供たちは昔と違って・・・」


とかね。


それを聞くたびにほんとにうんざりする。


知識も経験もあるベテランには期待できないってことかね?


あんたら子供のころはどれだけ立派だったんだね?


てか不祥事ばっか起こすんじゃねぇよ、バカ。(これは余計だが)




この本のすごいところは、すべてにデータの裏付けがあること。


今の若者がよくわかる。


というかデータが示しているので反論できない。



おっさんたちの言う「最近の若いもんは・・・」っていうのはだいたい主観でものを言っているからつまんないんだけど、本書は客観的だから面白い。




長野県では教員の不祥事が相次ぎ、人事のあり方や研修について見直されるそうだ。


どうせ若い先生たちばかり集めれて、偉いおじさんからありがたいお話を聞いたりするんだろう。


おい、不祥事やってるのはだいたいがおじさんたちの仲間だよ。


若くて、志を高く持って先生になったばかりの人たちより、そのありがたい話は初心を忘れたベテランたちに聞かせてやっておくれよ。


俺たちはまだ、まともだから。