父の日の強盗殺人 | ラスベガス的リタイアの法則

ラスベガス的リタイアの法則

在米30年をハワイと南カリフォルニアで過ごしたのちに、ラスベガスで始めた引退生活。ところが主人が悪性脳腫瘍に。ラスベガス大好き♡なヨメが、愛する主人のために古巣カマリオへ。
主人が天国に行き、ラスベガスに戻って来ました。時に泣きながら、一生懸命生きてます。

【転載、複製、自主発言を禁止します】

Hi everyone!

お元気ですか?

今朝、マネージャーに話をしたいと男性客が来た。
歳の頃は30前後。

「もちろん。どんなご用件でしょうか」

マネージャーを呼ばなくても私で解決できることだったので、話を聞き続けると…。

「昨夜、父が殺害されたんです」

は?

一瞬、キョトンとしたからか、

男性はもう一度、

「父が殺害されたんです。強盗に遭って」

エエエエエーーーーー!

ゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリ

「一晩中、警察で事情聴取を受けてて、今帰って来たばかりで」

ガーンガーンガーンガーンガーン

言葉をなくした。

頭に浮かんだのは、

「今日は父の日やん!」

ということだけ。

うちのオフィスも父の日デコレーションがされて、ドーナツやカップケーキ、バナナスピリット用にバナナやアイスクリーム、ホイップクリームにスプリンクル各種が用意されてたから。



ようやく口から出たのは、

「I’m so sorry. That’s horrible」
「もちろんセキュリティは知ってますよね?」

すると、

「このホテル内じゃなくて、その向こうのパネラブレッドの側やったんで」

パネラブレッドは、ストリップからフラミンゴ通りを東に行ったパラダイス通りとの角にある。

スフィアからでも歩いて行ける距離で、パネラブレッドの他にハビットバーガーなどカジュアルダイニングが並んでいる。

主人が脳腫瘍の手術をしたのはサンライズ病院で、そこから車で5分。主人は病院食をまったく食べなかったから、私は毎食を外に買いに出ていた。

パネラブレッドにも何度も通った。

我が家が毎年のようにクリスマスディナーに出向いたロウリーズもすぐ側。

決して治安の悪い場所ではない。

あんなとこで、強盗殺人があったことすら信じられない。

私は男性客の希望を叶えて、さらにお食事券を出した。

「お腹空いてはるでしょう。コレで朝ご飯食べて」

この男性が、ですね。
まだ明らかにシェルショック状態で、悲しさとか悔しさとか怒りといった感情すら入る余地がない、という雰囲気で。汗

それが、なんとなく長男の姿と重なった。

主人が天国に行ったのは6月5日。
その年の父の日は、まだショック状態の中にいたのだろうけど、何もなかった。

長男が父の日に電話をかけて来て声をあげて泣いたのは、翌年の父の日。

「長男が嗚咽して電話してきたわけ」


この男性客も、来年の父の日にはやっと声をあげて泣けるんだろうな。

そして一生父の日は、男性にとって父親が殺害された悲しみに暮れる日になってしまうんだろうな。


そう思うと、私は目が真っ赤になった。


最後まで、


「I’m so sorry. お力になれることがあったら、ご遠慮なくおっしゃってください」


としか言えなかった。

男性は父親と2人旅だったのか、聞くのもはばかれて、詳しい状況はわからない。

それにしても、よりによって父の日に…。
犯人が捕まったのかどうかもわからないけど、男性が行ってから、おかーさんは怒りでバクハツしそうやった。

男性の心中は想像を絶するけれど、せめて泣いて電話できる家族がいますように。どうか1人でこの悲劇を背負うことがないように、と祈るばかり。お願い

私も、もう父も夫もいないから「Happy Father’s Day!」と言ってあげられる人もいないけど…。

世の中のおとーさんに、

Happy Father’s Day!!!

今日の社員ランチ。


ご馳走様でした。お願い


#InThisTogether

#AloneTogether

#HappyFathersDay


ひとりでもひとりぼっちじゃないから。
皆んなでお互いを思いやり、助け合い、励まし合ったら乗り切れるから。

今日も無事に過ごせたことに感謝して、明日も一緒に頑張りましょうね。

食いしん坊親子の旅NYCスイーツ編

【記事の一部を引用する時は、「ラスベガス的リタイアの法則:(タイトル)から引用」と記して、リンクを貼っていただけますようお願いします。なおリブログはご自由に】


では、お元気で。

Have a nice day!

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