餅に描いた絵の政教分離 | ラスベガス的リタイアの法則

ラスベガス的リタイアの法則

在米30年をハワイと南カリフォルニアで過ごしたのちに、ラスベガスで始めた引退生活。ところが主人が悪性脳腫瘍に。ラスベガス大好き♡なヨメが、愛する主人のために古巣カマリオへ。
主人が天国に行き、ラスベガスに戻って来ました。時に泣きながら、一生懸命生きてます。

【転載、複製、自主発言を禁止します】

Hi everyone!

お元気ですか?

今日のお客さんとの会話。

客「めちゃ混んでますね〜。コンベンションがあるから?」

私「コンベンションは毎日何件か入ってますけど、今日はマシな方ですね」

客「エエ〜?!これでマシなん?!」

私「エエ時に来られましたよ。昨日なんかすごかったですから。ここがその向こうまでぎっしりでしてん」

客「そんなんを毎日やってはるの?」

私「ハイ。スーパーボウルが終わってからずっと」

客「それを毎日8時間?!」

私「ハイ」

お客さんが目を剥いてはった。爆笑


それもそのはず。

ラスベガスのハリー・リード空港は先月、空港史上で3番目に混んでたんやと。びっくり

去年の5月比で30%増で、過去最高だった2019年10月、同年5月に次ぐ過去3番目を記録。


今日までで61.6%増の2000万人近くの到着出発者を数えたそうな。

国際線による旅行者も3桁増で、先月は前年度比で377.9%増。今年では515.2増やと。


この激しい忙しさは、気のせいとちゃうかったんや。爆笑


国際線は、何と言っても直行便のあるイギリスからが多いけど、フランスやイタリア、ドイツからのお客さんもめちゃ増えたし、オーストラリアからのお客さんも増えたのを実感する。


確かフランスからのお客さんやったと思うけど、レンタカーでグランドキャニオン日帰りを計画してはって、思わず「考え直した方がエエで」。爆笑


「片道5時間かかるし、それに大部分が砂漠の中をひたすら真っ直ぐ走る道路やねん。これが眠気を誘ってめちゃキツイ」


あるイタリアからのカップルは、2人ともほとんど英語が話せなかった。

全会話をグーグルの翻訳機能で。爆笑


あるドイツからの年配カップルはグーグルの翻訳機能も持ってなくて、ホテル内の電話通訳サービスを利用。滝汗


今日はある白人男性が、私が日本人だと知って、


「2年大阪に住んでました」


と日本語でいうから、


「大阪出身です」


と日本語で答えたら、そこで早くも行き止まり。笑い泣き


英語に切り替えたら、大袈裟に驚いてはった。笑い泣き笑い泣き


さて。

トランプ指名の3判事が加わったことで、超右翼に傾いた連邦最高裁は、今日もやってくれました。


ワシントン州立高校のアメフトコーチが、試合が終わると決まってフィールドの50ヤードラインで選手と一緒にお祈りしてたんですよ。


州立高校ということは、コーチは公務員やん?


それで公務員がキリスト教を選手に押し付けるのはケシカランというて訴えられた。


おそらく提訴されるまでには、何度も止めるように勧告されたと思うけど、止めへんかったんやろな。


と思ってたらやっぱりそうで…。


地区のアスレチック部長が止めるように言っても拒否。


選手は、お祈りに参加せえへんかったら、試合に出してもらう時間が減るんちゃうかと思って参加してたらしい。


高校生のアメフトでしょ。

そういうプレッシャーは、もう絶対にあるよね。


各裁判ではこのコーチ、ことごとく負けたんですよ。

ところが…。


おそらく教会信者の経済的支援があったんやろうけど、今とばかり連邦最高裁まで持ち込んだら…。


まさかの大逆転。

「Roe v. Wade」とまったく同じ面子で、今回も6-3でコーチの逆転勝利。


「これは大きな語弊がある。問題はコーチがプライベートでお祈りする権利があるかどうかとちゃう。問題はコーチという州職員が、何度も止めるように言われた後も、繰り返し公立学校のイベントで生徒たちと公にお祈りを指揮することができるかどうかや」


「コーチはひとりでプライベートでお祈りしてたという人に。それはちゃうで。これがその写真。一緒にお祈りしたかったんじゃなくて、参加せえへんかったらプレイタイムが減ると思った生徒らを、アメリカの公務員がお祈りに導いてん」


「無理にお祈りさせちゃんとちゃうやん。皆んな自分の意思で参加してんで」

「アンタは明らかにチームスポーツしたことがないねんな。コーチが、誰がどれだけプレイするかをコントロールしてるねん。そもそも誰が試合に出場できるかからそうやで。高校のアスリートで試合に出たかったら、コーチに従えへん子なんかおれへん」


「イスラム教の教師は、皆んな教室でお祈りを率先すべきや。あっという間に違法になるで」

「それって僕が言うてたんと同じ。アフリカ系が銃を購入して隠し持つ許可を得たらエエねん」


笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き


私も渡米して、アメリカ政治におけるキリスト教の浸透度に、めちゃ違和感を感じた。

だって日本では政教分離が基本やったやん?

それが、大統領も議員さんも長官も、ほぼ全員が聖書に手を置いて宣誓するでしょ。

ピューリタンはイギリス正教の迫害を逃れて新世界にきたはずやのに、アメリカは今や建国の時よりもキリスト教の影響が大きいよね。

トーマス・ジェファーソンは宗教嫌いで有名で、無宗教やったんです。
だから大統領に就任した時も、聖書じゃなくて法律の本に手を置いて宣誓した。

ほんで。
宣誓の言葉は「So help me God」で締めくくる。

これはジョージ・ワシントンが言ったのが引き継がれてきた、という説があるけれど…。
法律の本に手を置いて宣誓したジェファーソンが、そのセリフを口にしたとは思われへん。

ソマリア生まれのイルハン・オマル下院議員は、コーランに手を置いた宣誓したらしいけど、イスラム系というのでトランプに「国に帰れ」とかツイートされて、ずっと死の脅迫を受けてきた。

子供たちが就学したら一番に学ぶ「国旗への誓い」の言葉にも「Under God」と入ってるけど、アレも昔は入ってなかった。

下がその言葉の移り変わり。



これに「Under God」が加わったんは、なんと1956年。アイゼンハワーが大統領の時。



「Under God」が挿入されて、まだ70年も経ってない。


アメリカでは、紙幣にまで「IN GOD WE TRUST」と入ってる。


これも法律で紙幣に印刷されることになったのは、1955年。やっぱりアイゼンハワー大統領の時。


以来、アメリカでの政教分離というのは、絵に描いた餅になったと思う。


「こういうことにしよう。アメリカに政教分離があるふりするのはやめようよ。ほんで課税しよ。いっぱい課税しよ」

「教会への課税法が、過激派の連邦最高裁まで持ち込まれるのに、どんだけかかると思ってんの?」


なるほど。

やっぱり連邦最高裁が変わらん限りアカンな。


私は無宗教やけど、人の宗教に口を出してとやかく言う気はさらさらない。人が宗教を信じていることを尊重する。


だから同様に、私が無宗教であることも尊重して欲しいと思う。


「聖書が何を言うてるかどうでもエエねん」

 

 「このコメントは強烈かもしれへんけど、これが私の正直な感想。アンタがキリスト教信者でも、聖書が何と言うてても、私はどうでもエエねん。現実的な政治問題を、謎めいた本がなんて言うてるんか解読するのは、私にはサーカスに見える。アンタがキリスト教信者でも、私には関係ない。っていうか、アンタの宗教の自由のために、アンタがキリスト教を信仰できるために、私は闘ってあげる。私はそれは信じてる。けどキリスト教は信じてないねん。ということは、アンタが自分の信じてる宗教を基にして、私が私の人生をどう生きるか命令することはでけへんねん。私は聖書が何というてても関係ないねん。宗教上の信念で中絶せえへんという人や避妊せえへんという人には、せえへん権利がある。けど私の人生で私の身体をどうするかと命令する権利は、アンタにはないねん。アンタの宗教は、私にはどうでもエエねん。聖書でなんていうてるかをノンストップで会話するのに、もううんざり。アンタは、アンタが聖書はこういうてると思う人生を生きたらエエ。また言うけど、私にはどうでもエエねん。けど、聖書のここにはこう書いてる、とかいうても、私にはどうでもエエこと。私は信じてへんし、憲法では、信じへんことも保障されてるねん」


まったく同感。

宗教の自由って、皆んながどの神様を信じてもいいのと同時に、信じなくてもいい権利のはず。

私の大好きだったコメディアン、ジョージ・カーリン。中でも十戒の話が私のお気に入り。

十戒は、10という数字は人々が信じやすいから作ったマーケティングツールで、僕がそれを証明して見せましょう、とやる。嘘をついてはいけないと盗んではいけないは本質的に同じことだから、不正直はいけないにまとめる、とかして減らしていくんですよ。

「汝、殺すなかれ」は、宗教の名の下に殺された人が一番多いから、ホンマは交渉の余地があるんとちゃうか、と。爆笑

それで十戒を2つまで減らして、最後に「でももうひとり付け加えたい」として、

「汝、宗教を自分の中だけに収めること」

「ジョージ・カーリン十戒」


連邦最高裁のあの6人に言うてほしい。笑い泣き


どんどん過激化していくエバンジェリカンの盲目さが、何より不安を掻き立てる。


ほんでその根底には、一部の白人の抱える乗っ取られ説の危機感があるんじゃないか。だから余計に過激化していくんじゃないか。


避妊も同性婚も、もう時間の問題とちゃう?


ほんで連邦最高裁が次に判決を出すのが、地球温暖化の環境問題。



これもひっくり返されたらどうしよう。滝汗


秋の中間選挙で共和党が与党を取ったら、決壊した堤防のようにどーっとその波に飲み込まれてしまうような気がする。


21世紀になって、まさかこんな世の中になるとは…。あせる


何なんやろ。あせるあせる


#InThisTogether

#AloneTogether

#IDontCare


ひとりでもひとりぼっちじゃないから。

皆んなでお互いを思いやり、助け合い、励まし合ったら乗り切れるから。


今日も無事に過ごせたことに感謝して、明日も一緒に頑張りましょうね。

「頭が勝手に回る?ハンガーリフレックスに挑戦」

【記事の一部を引用する時は、「ラスベガス的リタイアの法則:(タイトル)から引用」と記して、リンクを貼っていただけますようお願いします。なおリブログはご自由に】


では、お元気で。

Have a nice day!

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