深刻な粉ミルク不足って… | ラスベガス的リタイアの法則

ラスベガス的リタイアの法則

在米30年をハワイと南カリフォルニアで過ごしたのちに、ラスベガスで始めた引退生活。ところが主人が悪性脳腫瘍に。ラスベガス大好き♡なヨメが、愛する主人のために古巣カマリオへ。
主人が天国に行き、ラスベガスに戻って来ました。時に泣きながら、一生懸命生きてます。

【転載、複製、自主発言を禁止します】

Hi everyone!

お元気ですか?

いや〜、今日は疲れた。あせる
ちょっと想像を絶する忙しさ。

こんだけ人がおったら、中にはオカシなオヤジもおって…。

そらね、尋常じゃない長さの列で、1時間以上待たなアカンのは申し訳ないのひと言やけど…。

ラスベガスに来るまで飛行機が5時間遅れたことから、前回うちのホテルに泊まった時のことから、すごいイキオイの早口で文句の機関銃。ガーン

はっきり言って、他のお客さんが待ってるのに、コイツの相手してる時間がもったいない。

マネージャーに丸投げしょうと思って、

「This guy is bitching about everything!」
この人文句垂れまくってるねん。

とマネージャーに訴えたら、マネージャーはお腹を抱えて大爆笑。

ワタシ、全然可笑しくないねんけど…。滝汗

どうでもエエから代わりに相手して。

オヤジをやっとマネージャーのところに連れて行った後、同僚の横を通りながら、

「I’m gonna kill myself today」
今日はワタシ、死ぬわ。

とつぶやいたら、また大ウケした。滝汗

笑わすつもりなんか全然ないのに。爆笑

前回もえらい待たされたと機関銃の文句言うてたけど…。

ほんならお願いやからよそに行って。爆笑

でもこういう人に限って戻って来るねん。
その心理は何やろう。

どうかコレに懲りて次はよそ行って、と願うばかり。爆笑爆笑

さて。
全米で赤ちゃんの粉ミルクが深刻な品不足に陥っているそうで…。


私も、息子2人とも3カ月目以降からは粉ミルクやった。

粉ミルクが品不足、とか言われたら真っ青になったと思う。

そもそもも始まりは、「シミラック」という粉ミルクを生産するアボットという会社のミシガン工場で、2月に異物が混ざる事件があり、それが原因で赤ちゃん2人が死亡。それを受けて同社は自主的に工場を閉鎖したのですが…。


なぜか現在も閉鎖したまま。

アメリカで作っているモノが、なんでこんなことになったのか。ニューヨークタイムスの解説を読んで納得した。


まずパンデミックで、車、セミコンダクター、家具など、多くの品の供給が需要についていけてない現状がある。


中古車や家具の値上がりは、去年の秋頃から叫ばれてきた。


コロナのせいで港が人手不足に陥り。タンカーが何十隻と入港を待っていたニュースは記憶に新しい。


国からの救済法のおかげで使うお金はあるけど、レストランなどのサービスよりもモノを買う人が増えたため、地球上でサプライチェーンがパンク寸前なんだと。

ほんで。そもそも粉ミルクの需要というのは、普通ならほとんど変動がない。

シーズンもないし、年間を通して一定数を生産していれば間に合ったわけです。だから不足した段階で、ほんなら生産を増やそう、というシステムが導入されてないんやと。


だから工場のひとつが閉鎖しても、その分をよそに工場でカバーすることがでけへんらしい。



ほんで。
コレが問題やと思うけど、アメリカでは多いパターンですが、粉ミルク産業の大手はアボット、ガーバー、レキットの3社。このうち最大手のアボットが全米市場の40%を占めているんだとか。3社で業界の90%を占めてるらしい。

ここ数十年で、企業の合併や買収が続いたせいで、ひと握りの企業がその産業の市場を牛耳るパターンが多い。

企業にとったら競合他社が少ないほど利益が上がるから。

粉ミルク不足現象がそのエエ例で、多数の企業が参入してたら、1社の1工場が閉鎖してもそれほど市場には影響してなかったわけです。


けど大手3社の半分独占のようになってるから、1社の1工場がコケただけで、全米での深刻な品不足に陥る。


ほんで自分らが牛耳ってるモンやから、顧客を逃す心配もせんでエエし、そもそもアメリカは大企業が何しても基本的にお咎めなしでしょ。だから政府も怖くない。



私も知らんかったけど、ヨーロッパで販売されてる粉ミルクは、ほとんどがアメリカの栄養基準を超えてるのに、アメリカでの販売は禁止されてるんやと。その理由というのが、レーベルの問題とからしい。


トランプが結んだカナダとの輸出入政策のせいで、カナダから粉ミルク輸入するのも難しくなったのだとか。

粉ミルクにかかる関税は17%強らしい。


またアメリカは高齢者向けの福祉ばかりに目を向けて、乳児や幼児の福祉をおざなりにしてきたと指摘。


そういえば高齢者には年金もあるし、メディケアという有難い健康保険もある。

主人もメディケアがあったおかげで、脳腫瘍の摘出手術も1年近く続いた抗がん治療もMRIも、全部タダやった。どんだけ有難かったことか。


バイデンの「Build Back Better」法案は、そこにも焦点を当てていたんやけど、共和党に反対されて可決できてない。


ホンマに女性に無理やり産めと強制するくせに?生まれたら放ったらかしのエエ見本。


「なんで皆んなアボットに怒れへんの?2017年には粉ミルクを作る機械を修理せなアカンことがわかってたのに、修理する代わりに、2019年に富裕層の投資家のために巨額の株式買い戻しをしてんで」


「粉ミルク不足であまり話題に上れへんのが、企業の不正行為。アボットは50億ドルの純利を、粉ミルクに異物が混じり赤ちゃん2人が死亡した故障の機械に修理に使わんと、株式買い戻しに使ってん」


うちの息子たちはレキット社の「エンファミル」で育ったけど、私も粉ミルクといえば「シミラック」か「エンファミル」しか知らない。

ほんで品不足からえらい値上がりしてるそうで。

中絶禁止の看板をを目の前に吊らされている時に、粉ミルク不足って…。

ほんで、国境にある移民プロセスセンターには粉ミルクがあるのに、と目を釣り上げる人がおるけど…。

ふとまた戦時中に日系人が強制収容されてた時のことが脳裏を巡った。
当時アメリカでは配給制になっていて、食料も不足の状態だった。

以前にも書いたけど、当時収容されていた人が、

「世間では食べ物もないって言うてる時に、収容所にはお米でもナンボでもあった」

当時、アメリカ人がそのことを知っていたら、日系人はどうなっていただろうと思う。

国境の移民プロセスセンターも日系人強制収容所も、政府の管轄下にあるのだから、きちんと最低限の面倒を見るのは当たり前。
反対にいえば、移民であろうが何であろうが、ちゃんと面倒を見る懐の深さが、アメリカの良さやったんとちゃうの。

それが最もアメリカらしいことだったはず。

国境のプロセスセンターに粉ミルクがあることに怒りを覚える人に、胎児の権利云々を唱えてプロライフを名乗る資格はないと思う。

コレだって、国境のプロセスセンターにおる赤ちゃんが白人やったら違ってたと思う。

最近思うけど…。
こういう目に見えない人種差別とか、国の二極化とかって、きっとずっとあったんだと思う。
実は昔の方がひどかったんじゃ。
ただ今はSNSのおかげで、今までは耳にしなかったいろんな地域のいろんな人の意見が聞こえるようになっただけじゃないかな。

ただいつの世代にも、それは間違っていると言える人たちがいて、少しずつ修正しては反撃に遭い、また修正しては反撃に遭うの繰り返しを続けて来たのがアメリカのような気がする。

3歩進んで2歩下がる、の歴史やったんよね。

ほんでオバマが大統領になって、同性婚が連邦最高裁で認められて、と3歩どころか10歩くらい進んじゃったから、今はまた反撃に遭って5歩下がる、の状態なんじゃ。

でも前進するたびにそれに共感する人は増えていくから、長い目で見たらアメリカは大丈夫だろうと、その歴史を紐解くと教えてくれる。

山あり谷あり。

人生と同じで、それでも前に進むしかない。

さあ、私は明日も頑張ろう。

#InThisTogether
#AloneTogether
#PsakiBomb

ひとりでもひとりぼっちじゃないから。
皆んなでお互いを思いやり、助け合い、励まし合ったら乗り切れるから。

今日も無事に過ごせたことに感謝して、明日も一緒に頑張りましょうね。


では、お元気で。

Have a nice day!

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