Hi everyone!
お元気ですか?
昨日主人のお葬式以来、初めてジャクリンと伴侶のボーに会いました。ジャクリンは義娘レイチェルの友人で、彼女たちが高校生の頃から主人がダンスレッスンに連れて行っていた間柄です。
そのうちジャクリンの父と主人は親友になったのですが、20年以上前のある日、彼はゴルフ場で心臓発作を起こし急死。その日以来、主人がジャクリンの父親代りになって面倒を見てきました。
もともとはレイチェルの友人だったけれど、ジャクリンもレイチェルの本性に気づいてからは、付かず離れずの関係になっていました。
主人が脳腫瘍になって以来、私たちはどれだけジャクリンとボーに助けられたかわかりません。主人が逝ってからも、ジャクリンはしょっちゅう私のことを気にかけて連絡をくれていました。
彼女は大きなダンススタジオを経営しているので、年がら年中コンペティションやショーに追われて超多忙。でもおととい腰を痛めたので、しばらくは早く帰ることにしたからと、さっそくディナーに誘ってくれたのでした。
2人ともタイ料理は大好きだから、ベトナム料理バージンだけどきっと気に入るに違いないと思っていたのです。
そしたら。
この春巻をひとくち頬張っただけで、感嘆の声を上げていました。
レイチェルが弁護士を雇ったとか。
「ダニーと子供たちのために雇ったの」
と言ったらしい。
私の弁護士ザックからは何も聞いていないのでまだアクションは起こしていないようですが、そう聞かされてまず脳裏によぎったのは義父が亡くなった後の大騒動。
あの時はレイチェルとティミーが義父から借りていたお金を、義姉バーバラが即刻全額返金しろと言って揉めたから、はっきり言って私の状況に比べたらどうでもいいような些細な問題でした。
主人が「バーバラとは縁を切った。葬式にも来て欲しくない」と言ってブチ切れたのは、バーバラが弁護士を立てた時。
「僕相手に弁護士を雇ってんで、アイツ!もうアイツは僕の中では死んだんと一緒や!」
その後主人は1年間、ストレスが原因のジンマシンに襲われました。主人のバーバラに対する怒りと憎悪は、文字通り死ぬまで消えることはありませんでした。
これが皮肉でなくて何でしょう。
まさか自分が死んで子供がヨメ相手に弁護士を雇うとは。あの時の主人には想像もつかなかったはず。
それも義父の時は、たかだか150万円ほどの借金。結局主人が代わりに払ってバーバラと縁を切ったのですが、今回は家1軒分。それも私の命綱になる家です。
弁護士を雇ったのはレイチェルだけど、それは唯一彼女に雇うだけの財力があるというだけで、実際には主人の子供たち3人で結束して雇ったわけです。
お葬式では、いかに私が父親を幸せにしてくれたかを語ってくれましたが、それとこれは別問題らしい。私がひとりで走り回って、床を這いつくばって主人の世話をしたこともおかまいなし。
私が無一文になってのたれ死んでも、彼らはきっと平気なのでしょう。
ジャクリンが励ましてくれました。
「私たちも仕事絡みで何回も訴えられたから知ったのだけど、訴えるなんて誰でもできるのよ。勝ち目がなくたって訴えられるんだから。私も初めて訴えられた時はショックだったけど、弁護士に『向こうに勝ち目はないんだから、心配せずにショッピングにでも行っておいで』と言われたの」
ティミーがドクターの名前を聞いて来た時、ザックも、
「彼らに勝ち目はないけど、もし弁護士を立てたら僕に連絡するように言ったらいい」
ただ弁護士費用がドンと跳ね上がるのは確実。
私が共同名義にしてもらったのは1月だと言うと、ジャクリンとボーは口を揃えて、
「1月はまだ普通だったじゃない。私たちは何回も会ってるから知ってるわ。彼らは1月に会ってもないくせに。私たちが証言してあげる」
主人の周りはいつでもひと肌脱いでくれるような人ばかりなのに、子供たちはなぜ揃いも揃って欲にボケたならず者なのか。
天国で今主人はどんな思いでこの陳腐を見ているのでしょう。きっと胸を痛めているに違いありません。天国に行ってもなお子供たちに翻弄される主人が、私は不憫でなりません。
果てしなくいい人な主人の子供たちなのに。
「でも母親の血が入っているからね。レイチェルと母親なんて、まるで一卵性双生児よ」
とジャクリン。
自分の子供が、父親を反面教師にしていい子に育ってくれただけで感謝すべきなのかも。
では、お元気で。
Have a nice day!
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