お元気ですか?
今回のエピドラの一件は、いろいろと人生を見直すいい機会になりました。
今まで主人は本当に元気で、週に2回はまだ暗いうちに家を出て夜明けとともにティーアップしていたし、1日置きに空手の稽古をしてパンチバッグを叩いていたし、いつも「元気やなぁ」と半分呆れていたものです。
それが少し何かするとすぐに疲れて、起きている時間より寝ている時間の方が長くなると、世界がひっくり返ったようでした。
遊んでくれる人がいなくなって、ヨメは1人でいろいろと考える時間ができたんですね。
というよりは、いろいろなことが切羽詰まってきたように感じたのです。
人生に残された時間の短さを痛感したというか、2人で過ごせる時間が限られている事実を再確認したというか。
どうすれば状況を改善できるのか、主人の健康状態から今後のことまであらゆることに想いを馳せて、きっと今回のことがなかったら考えなかっただろう決断もするに至りました。
同時に主人も思うところがあったようで…。
主人は学生時代からリーダー格で、仕事でもお店を持っていたので自分がボス。人生のほとんどを自分が取り仕切って生きてきた人です。
それが今回、生まれて初めて長期にわたって体調を崩し、おそらく人生で初めて心細い思いを味わったんですね。
いろいろと世話する私に、1日に何度も「Thank you」を繰り返して、「立場が逆だったらこんなにできなかった」と感謝してくれました。
いうほどのことはしてないんですけどね。
それほど一向に良くならない自分が、情けなくて焦れったかったのでしょう。
普段なら困ったことがあると、自分で考える前に主人に相談していたのが、この間、立場がまったく逆転。
ドクターのことから日常の些細なことまで、私がイニシャティブを取りました。
「尊敬の念を新たにしたよ」と主人。
そういえば、ドクターAのオフィスに行った時、主人は私を紹介するのに、
「This is my hero」
と紹介していました。
自分がリーダー格だから、ずっと私のことは頼りないと思っていたらしい。
息子たちが2歳と4歳の時からシングルマザーで育ててきたし、
しかも外国で。
ハワイでは会社を起こして経営していたし、
微々たる会社ではありましたが。
それほど頼りないこともないと思うのですが、主人と出会って以来、ラクチンだからすべてを主人に丸投げしていたのも事実。
でもって、主人が仕切りたがりの頼られたがり。面倒見のいい親分肌と来たから、私にとっては渡りに船だったのです。
でもつまらない日常のあれこれは主人が仕切っていたけれど、よ〜く考えたらラスベガス引越しにしても、私たちの人生の大きな決断は、すべて私の意見からスタートしたということに気づいてない。
自分がリーダーのつもりでも、大事なところでこっそり手綱を引いていたのはヨメやったんですけどね〜。
散々な目に遭った今回のエピドラ騒動ですが、せめてもの救いは、私も主人もお互いの存在の大きさを改めて再確認したことでしょうか。
主人が「このヨメは介護してくれる」と安堵したのは確実。
主人の体調はまだ一進一退。エピドラは要するに麻酔だから、時間が経てば次第に薄れていくと思うので、気長に時期が来るのを待つっきゃない。
焦ってドクターAに行ってさらに泥沼にハマったのは、何やら象徴的ですらあります。
今年はどうも試練の年のような気がしますが、こういう時は目の前のことをひとつひとつ片付けていくしかないんですね。
もがいてもどんどん深みにハマるだけ。
パァーッと息抜きしたくなる時こそ、やるべきことだけやるのが一番。
誰でも人生には良い時と悪い時があって、良いことは悪い時には起こらない。良い時が来るのを待つしかないんです。
西川キヨッサンも言うてはった。
「小さなことからコツコツと」
「次から次へと…」とうんざりしている方、そのうち必ず良い時期がやって来ます。焦らずに、落ち込まずに、ただそういう時期なんだと信じて一緒に頑張りましょう。
では、お元気で!