俳句には切れ字という考え方がある。
「や」「けり」「かな」は切れ字として使われ、一句がここ
で切れる。
切れ字以外でも、体言止めや用言の終止形は切れを生む。
句点「。」がつけられるところで切れるという解説もある。
俳句は連歌(五七五ー七七ー五七五ー七七・・・の音の詩句を
何人かで順に繋いていく)の発句が独立することにより生まれ
たと考えられている。
発句には切れ字を一回使うというルールがあり、ここで考えら
れていた切れ字は次の18種。
助詞の「や」「かな」「よ」「ぞ」「か」「もがな」
助動詞の「けり」「ん」「つ」「ぬ」「ず」「じ」
形容詞の終止形
動詞の命令形「せ」「れ」「へ」「け」
疑問語「いかに」
ところが芭蕉の弟子である去来がまとめた俳論「去来抄」には、
芭蕉の言葉として「切れ字として使えば四十八文字は皆切れ字と
なるし、使わなければ切れ字にならない。」という意味の話しが
伝えられている。
(角川俳句 2021/7の小林貴子氏、朝妻力氏の論文を参考に記載
しました。)