ルコルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラを見ました。

 
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何年か前に、パリ郊外にあるル・コルビュジエのサヴォア邸をみにいきました。
殺風景で本当に何もないバンリューの駅でおりて、そこからまたコミュニティバスにしばらくゆられていきます。
 
ほんとにこんな辺鄙なところにコルビュジエのつくった家があるのか?何も見えないぞ??とバス停おりるときに不安かつ疑問に思ってたのですが、ひとたびなかに入ると緑に囲まれた白亜のカッコいい建物がドヤー!!とそびえていました。
 
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このサヴォア邸をみて以来、いつものパターンで私はにわかルコルビュジエファンになっております。
 
映画は、コルビュジエは主役ではなくアイリーン・グレイが主役です。
 
私はあらすじを追うのがなかなか大変でした。
おしゃれな展開を優先し、色々な説明は抜きで、ポンポンテンポよく話は進んでいきます。
 
会話も英語だと思ったらフランス語、フランス語だと思ったら英語、とみんなスイッチの切り替えがはやいはやい。
瞬間の気分で選んでカチャカチャ変える。
 
場所もどこがどこなのかわからない。
誰が誰なのかも、コルビュジエとアイリーン以外、よくわからない。
けど、インテリアはどこみても美!美!美!
戦前の服でも美!美!美!
建物のファサードももちろん美!美!美!
出てる人もおじさんおばさんばかりなのにその振る舞い佇まいが美!美!美!
これでもくらえー!と色んな味の美の肉饅頭を口に押し込まれたような感じといいますか、、、
インテリアとファッションの綺麗な雑誌(ELLE Deco と Vogueか?) をパラパラめくりでみているような気分になりました。
ストーリーの深さはもう一度見ないと、理解できないかも。。私には。。
 
この映画のなかで印象に残った言葉があります。
モノの価値は、それについた値段ではなく、作者がどれだけの愛をもってそれを作ったのか、にある。
というようなことを申しており、その通りだと思いました。(映画をもう一回みて正確なフレーズも書き留めておきたい。。)
これがモノを作るということの原点と思います。
 
この映画の冒頭のオークションのシーンをみて、もうひとつ思い出したのは、何年か前にもこすけさんとパリにいったときに、オークションハウスの下見(出品物品を自由にみることができる)にいったこと。
友達に案内してもらったので、あれが一体どこの何ていう会場か忘れてしまったけど、フツーの人々が来て出品美術品をみていました。
下見の入場自由でした。
そして私も欲しいなと思ったアンティークのタンスがありましたが、ま、みてるだけ。
日程が合えば参加できそうな、そんな敷居の低さでした。
クリスティーズのオークションに参加するのはちょっと勇気いるけど、このサイトを見るとそれでも出来ないことではなさそう。
 
いつかパリでオークションに参加してみたいな!と思いました。
そのときは、ミーハーを封印して、この映画の冒頭シーンにあるような優雅な身のこなしと余裕の雰囲気で値勝負をしたい。。
 
私の中の閉めっぱなしだった引き出しを開けて思い出を外に出してくれた映画でした。