エトルリア人のルーツは謎に包まれています。
中部イタリアの土着民族とか、
DNA鑑定したらトルコの一部の民族と酷似していたとか、
北から南下してきた民族とか、
諸説あります。
でも、この辺りの人たちがいちばん好きな説は、
トロイの兵士の末裔というもの!!
中にギリシャ人の潜んでいる木馬を運び込み、
そのままギリシャにほろぼされてしまった、あのトロイの末裔ね。
なんでそんな話になっているのかというと、
トロイの悲劇を描いた焼き物が多く出土しているから。
こちらはアメリカから返還されたツボ。
メトロポリタン美術館で鑑定して約3億円の値がついたとか!
トロイの戦いで、ゼウスの息子サルペドンが、槍に刺されて死んだところが描いてあります。
悲しんだゼウスは、その遺体を自分のところで運ぶように、5人の神々に依頼。
というわけで、左から、
レオダマス(?)
ヒュプヌス(眠り)
ヘルメス(ゼウスの使い)
タナトス(死)
ヒッポチュトス(狩り)
こちらは戦いの準備をするヒッパソス。
エトルリア人の文字はほとんど残っていなくて、
一説には文字を持たなかったともいわれるほどですが、
ローマ人が征服、同化した過程で、エトルリア的なものは破壊されたとも。
それで、こうしてツボや器に描かれた絵を見て、想像するしかありません。
トロイの戦いのシーンを描いたものがあまりに多いので、
もしやトロイの末裔?ってことになったんでしょうかね
こちらはワインを入れるためのツボ。
神々が宴会をする様子が描かれているそうです。
エトルリア人のお墓の石棺。
下の石棺部分に入っている人が、上に彫像として乗ってるお墓。
こんな人が入っていたと一目瞭然ながら、
エトルリア人は遺体の防腐処置をしなかったため、何も残っていないそうです。
こんな顔の人。
頭にローリエの冠をしています。
なんでも、その人のいちばん良い時がお墓になってるんだそうで、
オリンピックか何かで優勝したんでしょうか。
きっと本人が亡くなる前に発注して作らせたんでしょう。
死んだらこの石棺に入るんだぁルンルン
みたいな感じで
死に対する恐れがなかったから、エトルリア人は明るかったんですね、きっと。