何年ぶりだろう

旅の途中にふと

この街の駅で電車を降りた

目の前に広がる その風景は

どこか懐かしいようでもあり

どこか新鮮なようでもある

老舗だった百貨店は

駐車場へと姿を変え

馴染みの商店街は

シャッター通りと化していた


長い月日が流れ

私も様々な経験を積み重ね

大人になった

そして街も古き良き時代から

未来へと向かう新しい時代へと

変化しつつある


街並みが変わったとしても

懐かしい想い出や記憶

これは決して変わることはない


通りを散策しながら

今までの自分を振り返る

良いことも悪いこともあった

幸せな時も不幸せな時もあった

この街で育ったからこそ

得られたこともあった

そのすべてのコトが

自分という存在を創りあげた

エッセンスなんだと改めて思った


人生も半ばを過ぎた

振り返ることは好きではない

だけど少しだけ自分を振り返り

明日からの歩むべき道を確かめる

そんな時間の使い方

無駄ではないと信じたい