クリスマスの夜。
ついに半年かけて作り上げてきた
kenjiのオーディオブックが発売になり、
お披露目朗読会が行われました。
ここまでの道のりや想いは語りきれません。
もともと画家umiさんのお姉さんが
表皮水疱症であることから
難病支援を目的に
クラウドファンディング達成、
そしてレコーディング、制作されました。


ご支援いただいた事に
心からの感謝を伝える。
そしてまずは知っていたただく。
広めていただく。

このお披露目会は、とても大切なもので、
ずっと前からみんなで稽古を重ね
準備をしてきました。
わすれてはならないのは
皆様のご支援額がさらに
ストレッチゴールまで達したからこそ
実現できたものだということ。


宇都宮市のスタジオP5。
今年オープンしたばかり、
スタンウェイのピアノがある 
ピカピカのスタジオです。
最高の環境。







この日は、栃木県内だけでなく、
茨城、東京、横浜、と遠方から
来てくださった方も
いらっしゃいました。

しかし、それなのに
私はこの日声が不調でした。

結局、冒頭とラストのナレーションは
自分で読み、
中身のパートをメンバーにリレーで
つないで読んでもらい、
皆様に物語を最後までお届けしました。

この物語は『ひとりじゃない』が
大きなテーマになっています。

宮沢賢治の最後の5日間を描いた作品なんですが、人は最後に何を想い、何を遺し、
どう繋がっていくのか。

銀河鉄道の夜を最後の最後まで描き直して
孤独に苦悩する宮沢賢治のストーリー。


ようやく完成した作品です。


でも最後の最後で、
私は物語を
全て伝えることは
1人きりではできませんでした。

結局ひとりじゃなかった。
だからできた。

この申し訳なさとありがたさは、
一生忘れられない。
そんなクリスマスの夜となりました。

この日、最後まで物語がお届けできたのは
奇跡でした。

そもそもいろんな事が奇跡だと思うのです。
一つとして、一人としてかけたら
今がない、このステージがない、という奇跡。

お客様がいなければ公演もできません。
メンバーがいなければ、ステージに立てません。

奇跡はおこるものではなく、
起こすもの。

これがイェーイ!という感覚ではなく、
本当に身に染みるありがたさや
たくさんの方の想いで
成り立ってるという、
感謝の念をこれほど感じたことは
ありませんでした。

決して、楽しさ、明るさ、ばかりではなく、
重く、暗く、悲しかったり、悔しかったり

そんな感情も詰まっている奇跡の物語。
宮沢賢治という1人の作家の人生を通じて
そんな事をお伝えしたかったし、
手を差し伸べられるという感覚は
声やアートを通じて、
難病支援や福祉という事を考える上で
ほんの少し心を寄せるきっかけになれば
と思うのです。

ぜひこれからたくさんの方に届けば
いいなと思います。

本当にありがとうございました。