『心の子育て』本紹介 河合隼雄 | RELIFE 引き寄せる片付け

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『心の子育て 誕生から思春期までの48章』 河合隼雄

 

精神科医の河合隼雄先生が書かれた本です。

子どもが小さい頃にママ友から薦められました。

誕生から思春期までの、親の悩みに対する回答が質問形式で書かれています。


「子育てが嫌」「子どもを叱ってばかりいる」「いじめにあったら」「子どもが学校に行かない」「親の思いが通じない」…誕生から思春期までの子育ての悩みや不安に、臨床心理学の第一人者・河合隼雄がやさしく答える。もう細かいことで悩まなくてもいいと、こころがホッと楽になる一冊。

 

親も人間として未熟なまま、子育てをしなければならないのですから、子育てに悩むのは当たり前のことです。

親だからといって常に正しいわけでもなく、答えがわからない、あるいは答え自体がないことも多いと思います。

この本はそんな親の悩みに寄り添い、本質的な視点からアドバイスをしてくれます。

 

「サンタクロースはいないという事をいつ教えたらいいですか」という質問が載っていました。

違うママ友で、弁護士であるお母さんが「“サンタクロースはいません”と息子に教えている」という方がいました。

その男の子はぬいぐるみをベッドの回りに並べて、毎日話し掛けるのが習慣でしたが、ある時、お母さんがぬいぐるみに話し掛けると、男の子が「ぬいぐるみは生きてないよ」と言ったそうです。

現実を教えることが大事という考えだと思いますが、親から「サンタクロースはいません」と言われてしまった子どもは、やるせないなぁと感じました。

余談ですが、この男の子は大人の見えないところで、列で前に並んでいるうちの子を蹴ったりしていました。日頃の親の言動が何か影響しているのかもしれないと考えされられました。

 

いつかはサンタクロースの正体はバレるもの。

バレた時に、「あぁ、今までお父さん、お母さんが用意してくれていたんだ」と知る事で、一歩大人に成るのではないかなと感じます。親の役割として、子どもに夢や希望を持たせることも大切だと思います。

 

多様化の時代になり、価値観や子育ての方法も多様になりましたが、古い本ですが、この本の中で語られている親の悩みやそれに対するアドバイスは、時代を超えても変わらないものだと感じます。親も人間、子どもも一人の人間です。子どもを育てながら親も育てられる、そんなヒントが詰まっている本です。

現在は文庫版が出ているようですので、ぜひ手に取ってみてください。