昨日、女優の馬渕晴子さんが

天国へ旅立たれました。

NHK連続テレビ小説「甘辛しゃん」で

祖母役として大変お世話になりました。

馬渕さんとの出会いは実はもっと前で

私が、小椋佳さん率いる

アルゴミュージカルに出演している頃。

15.6歳の時でした。

当時ヴォイストレーニングに伺った所に

偶然、馬渕さんがいらっしゃいました。

とは言え、その時お話ししたわけでもなく

馬渕さんがいらした事さえ知りません。

「甘辛しゃん」の顔合わせで、

初めてご挨拶させて頂いた時、

馬渕さんが笑顔で「初めてじゃないわよ」

と、その時の事を伺ったのです。

名も無い私を覚えていて下さった事に

とても感動しました。

撮影中は作法なども教えて頂いたり、

色々お話しして下さったと覚えています。

当時、大阪で暮らしていた私に

撮影以外でも、

本当の祖母のように気を配り

大変可愛がって下さいました。

大女優を「おばあちゃん」なんて

呼ばせていただいていたんです。

おじいちゃん役をされていた

植木等さんが旅立たれ、

また馬渕晴子さんが旅立たれ。

先輩方を失う辛さと悔しさの中、

不甲斐ない自分に反省すら覚えます。

あんなに近くで

沢山の勉強をさせて戴けて、

本当に幸運でした。

その時間を無駄にしないよう、

しっかり真摯に演じて生きたいと思います。

馬渕晴子さんの御冥福を

心よりお祈りいたします。