劇団文化座、友人の為永祐輔さん出演の芝居をみてきました。
文化座に馬頭琴のバトオチル先生とモンゴルの音楽家が出演されたとき、
知り合った、若手のすばらしい役者さんです。
為永さんは、戦時下の若者の複雑で深い心境をきっちりと好演。
他のキャストも皆、真摯に取り組んでいて、
ずしんとくるいい芝居でした。
1958年初演ですが、現在に通じる部分がいくつも感じられました。
台詞のやりとりから作り出される空気は緊張感があり、心にささる台詞が沢山ありました。
宮本研作「反応工程」、
文化座が5.25‐5.29
俳優座が5.13‐22で、たまたま前後して同じ演目が公演されています。
俳優座の公演は見逃し、残念でした。
俳優座は『俳優座「反応工程」を成功させる会』が結成され、
山田洋次さん(映画監督)、奥田愛基さん(SEALDs)なども応援されていたようです。
(観劇後に知りました)
舞台にある「反応工程」をしめす黒板に記入されていく日程と
広島、長崎への原爆の投下、終戦の日に向かう緊迫感とそれぞれの立場や気持ち。
戦後の工場の様子。
若者たち、大人たちの言葉。
とてもよくできた本だと思いました。
宮本研さんの他の作品も読んで(観て)みたいと思いました。
終戦の時に学徒動員で工場にいた主人公や友人たちは、
今いきていたら、90歳くらいでしょうか。
作者の宮本研さんはパンフに1926-1988とあり、生きていらしたら、90歳ですね。
その世代の方たちが生きてらっしゃるうちに、もっと上演されたらいいなと思った芝居でした。
色んな意味で、TVドラマや映画にはなりにくい、演劇ならではの表現に、
劇場で出会える幸せ。
オバマさんは今日広島を訪問されるそうです。