質問:母は学業欲が強い人でしたが、家庭の環境もあって学業を中断しなければなりませんでした。代わりに自分が果たせなかった夢を私が叶えてくれることを望み留学までさせてもらっています。しかし私の人生は母の思い通りにうまくいきませんでした。問題は大人になっても母に頼ろうとして甘えるところがあり、まともに仕事をしたこともありません。年を取って自分で自分の人生を切り開いていきたいのですが、自信がありません。
子供が親の基準に合わせるために必死に勉強だけをしてきたなら、問題を解決する基礎能力が養われていないと見ることができます。
青少年の時期は問題が発生したら親が解決してくれましたが、成人になると自分で問題を解決しなければなりません。
しかし、自己形成がまともにできずに成人になったため、人間関係からくるストレスと傷を処理する能力がなく、心理に問題が現れはじめます。
青少年の時期は未知の世界に対する好奇心が強い時期です。この時、子供の好奇心を満たすことができるよう、親が積極的にサポートしてあげなければなりませんが、親の基準だけを子供に強要したため、自己形成がうまくいきませんでした。そして親は子供が一生懸命勉強できる環境をつくってあげようとあらゆる犠牲を尽くされたと思います。親のこのような姿を見て子供は、自分がしたいことがあっても勉強ばかりするしかありません。
子供がいくら勉強をたくさんして知識がたくさんあっても問題解決能力がないので価値追求をすることが難しいです。職場で少しでも嫌なことがあると問題の原因は何なのか分からず、会社のせい、同僚のせいにしながら簡単に仕事をやめます。またいくら良い会社に入ったとしても、ストレスや傷が発生すると、これを処理できずに継続的な価値追求ができません。
こうなると、親は子供に小言を言うしかありません。
「無理して留学までさせてあげてるのに何をしても長続きしないんだから。この歳して一体何を考えているの?」
すると子供は待っていたかのように返します。
「私が望んで勉強したんじゃない。親の満足のために勉強させただけでしょ!」
こうなると親子は互いを恨み、相手のせいにして、また自分を責めながらお互いの憎悪心ばかりが募っていきます。
今からでも自分で自分の人生を切り開いていきたいなら、問題があるときに母に頼るのではなく、自分で問題を解決しようと努力しなければなりません。小さな問題でも自分で解決していく習慣ができると、大きな問題に出くわしても慌てません。すでに自分自身に問題を解決できる基礎能力がついているからです。
大人になっても一人立ちできないのは、自分で問題を解決していこうという意志がないからです。この点を忘れずに大変でも自分の問題は自分が解決しなければならないと考えて、それを実行に移す努力をしてこそ人生に変化が訪れます。

