9年前の君へ
7月になると、どうも君のことを思い出してたまにめそめそしてしまうよ。
なんとか、生きてるよ。
9年前の7月4日、小さな部屋で
「看護師が発言するなんて最近の若い子の考えることはわからない」
「あなたとは働きたくないって先輩達が言ってます」
って言われて、
「私はどうなっても構わないんですけど、私がこれで辞めたら母校の後輩の就職に影響しますか?」
って泣きながら聞いたね。
よくよく考えたらどこも看護師足りないんだから人の心配してる場合じゃなかったんだけどね。
その後、初めて勤めた職場を辞めることになった君は
看護師寮を退寮しないといけなくなり急いで引越し作業をしたよ。
小学校のときから買いためてた雑誌(non-no、an・an)を泣きながら深夜のごみ捨て場まで何度も往復して持っていったね。
100冊くらいあったよ。
でもね、7年後に君はan・anに小さく小さく載るようになって
9年後の今も(ダイエットとかエクササイズとか身体張る系は多いけど笑)企画にしばしば呼んでもらってるよ。
大好きな憧れの雑誌の中の世界を少しだけ垣間見て、素敵なお友達やスタッフさんと知り合えて幸せな時間を過ごしているんだ。
泣く泣く地元に帰った君は人生に迷っていっそのこと大好きなことやろうと思って
第1回SKE48オーディションも受けたね。
(受ける前に年齢と自分の顔を冷静に見つめ直してたら受けなかったかもしれない…お恥ずかしい)
面接であっけなく落ちたけど、その後それは飲み会のネタになり
その後彼女達のコンサートに何回も参戦するよ。
オーディションのときに同じ会場にいたであろうじゅりなやかなかなのサイン貰っとけばよかったね←おい
彼女達のがむしゃらでひたむきな姿には
その後9年間も元気づけられてるんだ。
(あ、昨晩録画したドキュメンタリー見なきゃ)
こんな短期間で不安神経症と言われて病院辞めることになるなんて
看護職は向いてないからやめた方がいいのかな
って違う仕事も考えたね。
出版物が好きだから出版社の方と関わりを持ってみたり
何かパソコン関係の資格を取ろうかな?って考えてみたり。
結局、身体の問題もあるから夜勤のある職場では働けなくなってしまったけど
違う形で看護職として働かせていただくことができて
8年後には未来の看護師さんたちに授業をするようになるよ。
私は立派な病棟ナースにはなれなかったけど、
未来の看護師さんたちと関わるのはとても楽しくて
私なりに未来の看護師さんに役立てるように
「看護師のメンタルヘルス」
について授業をするようになるんだよ。
大学の頃に描いていた姿とは違うけど
9年後も看護に関わることができているし、
看護の世界の面白さや素敵さを素直に感じられるようになったんだ。
9年前の君は、
ゆっっっっっくりでしか歩けなかったよね。
傍から見たらあんな若い子がゆーっくり動いて滑稽だったかもしれなかったけど
あれが当時の最高時速だったんだ。
そんな君が7年後にはフルマラソンを4時間台で完走するようになるよ。
それが9年前に失った自己肯定感を少しだけ取り戻してくれるようになったんだ。
アイドルヲタク以外の趣味ができたんだよ。
9年間、決して楽じゃなかったけど
生きるってみんな大変だよね。
今はSNS投稿で溢れているから
幸せが溢れているように見えて眩しさに目がくらむかもしれないけど
もしかしたらその笑顔の裏には隠された努力とか苦しみもあるのかもしれないね。
人のしあわせな姿で胸がギュッとなってしまうときは
スマホの別のアプリに切り替えよう。
昔見たアニメ動画なんてどうだろうか。
9年後、君は久しぶりに見た「少年アシベ」にハマり
LINEのアイコンがゴマちゃんになるよ。
9年間、君は何らかの形で「発信」を続けるし
途中でアメーバブログがオフィシャルになるよ。
オフィシャルブロガーになりたいっていう夢が叶ったね、何千人といらっしゃるうちのひとりだけど(/ω\)←
これからどんな発信をして、どんな夢が叶うかな?
下ばかり向いてのっそり歩いてた9年前の君だけど
ひとつだけお礼を言いたいんだ。
そのときの状況は今だったらうまくかわせるだろうし
あの頃は異常に思い詰めてしまっていたのだと思うけど
苦しみを感じられないくらい苦しくても
生きてくれていて、ありがとう。
9年後の君はこんな感じだけど
なんとか、生きてるよ。
人より遅いかもしれないけれど
いつか大きな花を咲かせようね。
9年後の自分より