先週末、会社の同僚と彦根に行って来ました。
造幣局の通り抜けでは見事なまでに桜にそっぽを向かれてしまった私。
でも彦根はちょうど見ごろでひと安心。
若干散り始めてはいましたが、満開の花と舞う花びらに何度も目を奪われました。
まずは少し遠い場所にある裏門まで、お堀周辺の桜を愛でながらゆっくりと移動。
流れがゆるやかなところでは水面を花びらが覆い尽くしていてとても綺麗。
ちょっと歩いては桜を撮り、また歩を進めては撮り…の繰り返し。
門の手前の橋を渡ったところでも大きな桜がお出迎え。
さて門をくぐり入場券をもぎってもらうと、ここからが本番。
自らに気合を入れます。
というのも、彦根城は実戦を想定して作られたお城。
敵が攻めてきたときのことを考えて設計されてます。
ゆえに、天守閣へと続く石段も特殊。
緩やかになったり、急になったり、幅が狭くなったり広くなったり。
敵の歩調を乱すための作りなのですが、これがかなりきつい。
ぜーはーしながら上りきった後見えるのが天秤櫓。
名前の由来は右上の建物と全く同じ作りのものが左上にもあって、左右対称の様が上皿天秤に見えるから。
天秤櫓を通り、石段を上がると見えてくるのは太鼓櫓。
その名の通り太鼓が置いてあったから太鼓櫓。
安易ですが、名前の由来とはえてしてそんなもの。
昔はここで用件を言って、許可をもらえた人のみ通してもらえたそうです。
太鼓櫓をくぐって少し上ると、やっと天守閣とご対面。
かなり小さい印象ですが、ここはもともと見張り台のような役目として作られた場所。
居住部分は別の場所にあります。
こちらも中はほとんど昔のまま。
天井部分を見上げると、大きい木がふんだんに使われた骨組み。
木そのものの形を崩さずに、正確に組み合わせる技術が秀逸。
綺麗に整備された近代的なお城より、こういう昔ながらのお城の方が好き。
寒かったり、階段が垂直に近かったり、お世辞にもバリアフリーとはいえないし、誰でも気軽に楽しめるというわけではないけど。
出来る限りこの形のまま残していってほしいと思います。
そしていよいよ天守閣へ。
小高い丘の上にあるので、よい眺め。
眼下に広がるのは、琵琶湖と桜。
美しいです。
彦根城には本当に桜が多くて、そしてよく似合う。
しかし、かつてこの地に住み桜を愛でたであろう一族の末裔は、桜と名の付く場所で命を落としました。
(桜田門外の変で暗殺された井伊直弼のこと。彦根城は井伊家のお城です)
そんな運命の皮肉さに思いを馳せつつ、天守閣を後にしました。
そして…
(長くなるので其のニに続きます)