利回りと金回りの違い | 【ゆめたか大家】ゆめたか大家の本文ブログ

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住宅ローンで10連敗した我が家ですが、融資を受けて築古木造物件買い進めて、10年で富裕層と呼ばれるまでになりました。私の「今までの道のり」と「10周年記念出版」は以下です。(訪問者プレゼントもあります)http://bit.ly/yumetaka-history

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■利回りと金回りの違い

☆2023年4月17日発行
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こんにちは!「ゆめたか大家」と申します。


私が東京の某金融機関にヒアリングして

物件評価と資産評価について

重要な点をまとめました。


「東京の某金融機関の物件評価・資産評価」

 (エクセルソフト付き)

https://scene-ex.jp/L2485/b0/2t5541


ゆめたか大家の今までの道のりはこちらです。

https://scene-ex.jp/L2485/b0/3t5541

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■本文
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私は先日

「繰り上げ返済の利回り」

と題して計算を行い

原則として

「手元にお金がある場合は

 繰り上げ返済をするのではなく

 別の投資先にお金を投入した方が良い。」

という事をお示ししました。

https://scene-ex.jp/L2485/b0/4t5541


そうしたら

「ご指導ください。

 繰上返済を支払額軽減型で行った場合の

 月々のキャッシュフロー増加分も

(実際は繰上返済した金額が

 一部却ってきてるだけですが)

 繰上返済による効果として

 利回り計算の分子に入れ込んで計算するのは

 本質的には誤りなのでしょうか?」

というご質問をいただきました。

https://scene-ex.jp/L2485/b0/5t5541


これに対して私は以下のように返信しました。

「ご質問をありがとうございました。

 結論から書いてしまいますと

 その計算は誤りになるのです。

 繰り上げ返済をすると

 CFは元金返済分と利子返済分の両方が改善し

 PLは利子返済分が改善しますが

 事業の収支を表すのはPLですので

 こちらを計算するのが正しいのです。」


しかしこれでは説明不足だと思いましたので

今回はこの説明を書いてみる事にしました。


例として

AさんがBさんに100万円を貸して

毎月元金分10万円を返済し

毎月利子分1万円を支払って

10回で完済する約束をした場合を考えます。


この場合

Aさんの毎月のCFとPLは以下のようになります。


CF=元金10万+利子1万=11万

PL=利子1万=1万


CF(キャッシュ・フロー)はお金の出入りですので

元金と利子を合わせた分を計算するのですが

PL(プロフィット・ロス)は事業の損得であり

Aさんが得をするのは利子の分だけですので

このようになるのです。


BさんのCFとPLは

Aさんの逆になるのですが

以下のようになります。


CF=-元金10万-利子1万=-11万

PL=-利子1万=-1万


しかしBさんが

毎月11万円もお金がマイナスになるのが嫌になり

100万円を借りた直後に

30万円を繰り上げ返済したとします。


するとBさんのCFとPLは

以下のようになります。


CF=-元金7万-利子7000円=-7万7000円

PL=-利子7000円=-7000円


30万円を繰り上げ返済する事によって

CFは-11万→-7万7000円と

大幅に改善しますが

PLは-1万→-7000円であり

改善は小幅です。


そしてこの時の「利回り」の計算ですが


・CF改善分3万3000円÷30万=11%

・PL改善分3000円÷30万=1%


のどちらを用いるのが正しいのでしょうか?


これは


・PL改善分3000円÷30万=1%


を用いるのが正しいのです。


なぜなら

Bさんが元金を借りたことにより損をするのは

利子の支払い分だけなので

Bさんが繰り上げ返済をしたことにより得をするのは

利子の支払いの軽減分だけになるからです。


繰り上げ返済をする事により

元金返済分も支払いが減りますので

「金回り」が良くなるのは本当です。


しかしこれは質問をした方が書いておられたように

「実際は繰上返済した金額が一部却ってきてるだけ」

であり

言い換えれば

「お金を払ってタコ足配当の投資信託を買って

 削られた元金から配当を受け取っている。」

のと同じですので

「利益」ではないのです。


だから


・CF改善分3万3000円÷30万=11%


を「利回り」の計算に用いるのは不適切で


・PL改善分3000円÷30万=1%


を用いるのが正しいのです。


今回は

「利回りと金回りの違い」

と題して計算を行い

ご質問に対する補足をさせていただきました。


もっと簡単に説明すると

AさんがBさんに100万円を無利子で貸して

毎月10万円ずつ返してもらうようにした場合

Aさんは毎月10万円手持ちのお金が増えますが

これは貸した元金を受け取っているだけで

自分のお金が向こうに行って返って来ただけですので

利益はゼロです。


この場合は

毎月のCFは10万円で「金回り」はプラスですが

毎月のPLはゼロのため「利回り」はゼロなのです。


さらに理解を深めるためには

以下を読んでいただくと良いと思います。


「お金は借りても返しても税金関係なし」

https://scene-ex.jp/L2485/b0/6t5541


「経営者は「金回り」、投資家は「利回り」

https://scene-ex.jp/L2485/b0/7t5541


今回の内容が参考になりましたら

以下を応援いただければ幸いです。

https://scene-ex.jp/L2485/b0/8t5541