このブログは開設当初はがんと闘う旦那の闘病記として

始めましたが、昨年8月、旦那は52歳で人生の幕引きをし、

現在はリアルタイムではなく、過去に遡って闘病記を書いています。

 

時系列で読めるようにタイトルに番号をふらせていただきました。

番号のついていない記事はまだそこまで辿り着いていない記事

になります。追いついたら順次番号をふっていこうと思います。

 

 

 

 

義実家での義母との話合いの中で今後、短い時間でも

義母との同居を選択した私達。

でもそれはずっと同居ということではありません。

旦那がいなくなってしまったら、金銭的な事も含め私1人で

義母の面倒を看ていくという事はほぼ不可能に近い。

なので、同居中に義母の今後を考えながら年金や生活保護で

生活が成り立つ範囲での部屋を探さなくてはなりません。

もし、このまま義弟が帰って来なかったとしたら・・・その時は

腹を括って、同居はしませんが身の回りの世話をしていかなければ

ならなくなります。

旦那からは

「お母さん1人で母ちゃんの世話は絶対できない。無理だ。

俺でさえも大変なんだから。俺から母ちゃんの事、頼むな。とは

言えない。」と言われていました。が、旦那に安心して治療に

向き合ってほしいと願っていた私は「お義母さんの事はこれから

考える時間もあるし、まずは治療を第一に考えよう」

そう言っていましたが、心の中は穏やかではありませんでした。

 

私達が義実家へ引っ越すにあたり、古いアパートの建て壊しを

しなくてはなりません。

ここは旦那に頼まれて、ネットで何社か見積もりを取れる所を

探しました。業者とのやり取りは旦那がやっていたので、

更地に関わる事はすべて旦那に任せ、設置する物置や砂利を

2人で見に行きました。ちょっとしたお出かけ気分もあって、

楽しかった事を覚えています。

旦那のがんがなければ、もう少し先延ばしになっていたはずの

同居に向けて少しづつ動き出しました。

 

旦那の体調は相変わらずといったところで、パクさん、サイさんの

副作用で手足の痺れ、若干の味覚障害、頭皮の腫れもの、

そしてがんそのものによるだるさ、痛み、微熱、腹水、眠気など

たくさんの事を薬の力を借りながら日々をなんとか過ごしていました。

 

6月22日 診察の予約が入っている日でもあり、今後の治療予定がわかる日でもあります。今日の検査の結果次第では

パクさん、サイさんを中止し、オプチーボへの変更を考えなくては

ならない事を前回の診察時に主治医から言われていました。

 

いつものように受付を済ませ、血圧や採血してかCTを撮り、

久々に院内のドトールで朝食兼時間つぶしをしながら、

今日の事について旦那と話をしました。

話の内容はもちろん検査の結果がどうでるのか、薬剤の変更に

ついてです。検査の結果についてはどうもがいてもなるようにしか

ならないので、ジタバタしても仕方がないと思っている事や、

薬剤の変更はオプチーボについて私が色々と調べた事を

前もって旦那に話してあるので、薬に対する不安はない・・・が、

やっぱりこれが効かないともう使える薬がないという現実が

一番きついという事を話してくれました。やっぱりというか

そこが今後の分かれ目になるので、気持ちはパクさん、サイさん

が継続して使える状態が一番いいのだけれど・・・

 

話をしているうちに時間がきたので消化器科に行くと程なく番号が

表示され、診察室へ入りました。緊張して私は手に汗がびっしょりで、

旦那は頭から汗が噴き出て、汗を拭きながら主治医と対面しました。

 

主治医がいつものように今日までの体調や痛みの様子を

聞いてきたので、旦那は痛みや眠気、だるさが強く感じるようになって、1日起きている事が精一杯だと話し、お腹に溜まっている

腹水も気になっている事を訴えていました。

 

1拍おいてから主治医が

「今日の血液検査とCT検査の結果を見ながらお話しします。」

そう言うとパソコンに血液検査の結果を、もう一つのモニターには

CT画像を出して、

「まず、全体的に数値は上昇していて、抗がん剤治療で副作用が

先行している事や、この間もお話しましたが、数回の治療延期で

ここまで数値が上昇している事を考えても今の状態では

効果が見られないと考えた方がいいと思います。白血球も

今日は基準値に達していませんし、画像を見てもこの辺のが

大きくなってきていたり、増えているのでやはり前回お話ししましたが

次の段階の治療に進もうと思います。

今日の治療は白血球が低いのでできません。そして痛みに

ついてですが、痛みの緩和もがんにとっては大事な治療のひとつ

です。今日、この後緩和ケア科にお話ししておくので、時間が

あれば受診してみた方がいいと思います。それと少し貧血気味

なので点滴をして帰りましょう。緩和ケアの方には点滴が終わって

から行って下さい。」

 

主治医は淡々と言っていましたが、予想通りというべきか

やっぱり中止になってしまいました。

治療してるのに数値が上昇してる・・・案の定耐性がつき、

旦那にはいい効果をもたらしてくれたけど、今日でおしまい。

耐性がついてしまってはこれ以上の効果は望めません。

気持ちの切り替えが難しいけど、進むしかありません。

 

前までは頑なに緩和ケアの受診を拒否していた旦那も

今回ばかりは主治医の勧めを素直に受け入れ、

これから痛みと向き合わなければならない事を自分なりに

感じていたのかもしれません。

 

点滴をする為処置室へ行き、その後緩和ケア科を受診しました。