このブログは開設当初はがんと闘う旦那の闘病記として
始めましたが、昨年8月、旦那は52歳で人生の幕引きをし、
現在はリアルタイムではなく、過去に遡って闘病記を書いています。
4月5日 病院を退院し、退院する時に入院時に貰った
パクさんサイさんの小冊子の後ろに症状メモがあるので、
その日の体調を記録しておくといいですよ!と看護師さんに言われ、
血圧計も購入して準備は万端。
夕食を済ませ今日買って来たばかりの血圧計を使ってみることに。
上が147、下が85でした。もともと血圧は高めな旦那ですが、
若干高い。そして熱を測ってみると・・・37.9℃
やけに体温計の計測終了音が鳴るのが早いと思ったら
ここにきて謎の発熱。旦那に体がこわくないか聞いてみたら
がんになってから体がこわくない日なんてない。と言われてしまいました。にしても退院したその日に熱がでるなんて・・・
退院する時に免疫が下がっているので、マスクは離さずにしてきた
はず。何かの感染してしまったのか?熱がでた理由が見当たらず、
とりあえず今日の所は早めに休み、様子を見る事にしました。
処方された薬の中にカロナールがあり、解熱作用もあるので、
これで明日には熱が下がってくれているといいけど・・・
そう思いながら退院直後で不安な気持ちになってしまいました。
翌日の朝、熱を測ってみると36.9℃。夜に汗をかいたのが
よかったのか、薬が効いてくれたのかひとまず熱は下がり、
旦那もホッとしているようでした。昼間は起きたり、寝たりを
しながら過ごしていましたが、夕方になり体がだるいし、寒いというので
熱を測ってみると38.6℃。また熱が上がってきてしまい、
何かあった時は救急外来に連絡して下さい。お話はしておきます。
と退院時に言われていたのを思い出し、旦那に電話してみて
行ってみようか?と言ってみましたが、旦那はもう少し様子を見て
から考えたいと言うので、明日も同じように熱があるようなら
病院へ行くという事を約束して、今晩も様子を見てみる事にしました。
昨晩と同じようにカロナールと頭痛もするというので処方された薬の
中にSG配合顆粒もあったのでそれを飲んで休みました。
この熱はいったいなんなんだろう・・・。風邪をひいている様子も
ないし、がんと関係のある熱なのか。
そして朝になるとやっぱり熱は下がっていました。熱って夜上がりやすいのは風邪の時も同じですが、免疫力が下がっている今、
原因のわからない発熱はやっぱり怖いです。
朝は37.2℃と微熱でしたが、食欲もあるので夕方まで居間で
寝たり、起きたりして過ごしました。
夜、寝る前に熱を測るとやっぱり上がっている。38.5℃と
高めな熱だったので、前日に約束した通り病院へ行く事を促し、
私は病院の救急外来へ電話をしました。
しっかり話が通っていたので細かい説明はなしでも大丈夫でしたが、
いかんせん夜という事もあり、主治医はいません。消化器科の
先生もいないので他の科の先生の診察になりますが・・・と前置き
された上での受診をお願いすることにしました。
支度をして病院へ着くと受付を済ませ、自宅で出てくる直前の熱の
温度を言って待っていました。
他に待っている患者さんもたくさんいましたが、程なく名前が呼ばれました。運よく主治医ではないのですが、消化器科の先生が病棟の
方にいたということで、すぐに診てもらえる事になったのです。
診察室に入り、退院してから熱が出始め、朝は熱が下がり夕方頃に
なると熱が上がり始める事や風邪のような症状はない事を伝えました。色々な可能性があるので、採血をして調べてみる事になり、
検査の結果がでるまで点滴をしてもらうことになりました。
隣にある処置室でゆっくりと点滴をしてもらいました。
このゆっくりとした時間が色々な不安を呼び覚まします。
2人で少し話をしました。旦那は嫌な予感がするらしく、退院した
ばかりだけどまた入院になるような気がするというので、
結果もまだ何も出てないのに、悪い方ばかりに考えるのはやめよう。
治療できてるうちは前向きに考えようと私は旦那に言いました。
辛いのは旦那が一番だとわかっています。でも、それを側で
見ている私も同じように辛いのです。私はがんではないけれど、
気持ちも心もがんになってしまった旦那と同じ気持ちです。
痛みを共有することはできませんが、感情は共有していると思って
います。だから旦那ががんになったと知った時から私も同じように
夜も眠れず、体重が落ち、痩せていきました。
旦那が俺が痩せていくのと同じようにお母さんまで一緒に痩せたら
ダメだ!と言うので、一生懸命食べて体重を戻しました。
元気な私を見てほしかったから。
弱気な言葉ばかりが目立つ旦那に少し腹が立って少々キツイ事を
言ってしましましたが、苦しいのは自分だけではないこと、それを
支えている家族も苦しい思いをして闘っている事を分かってほしい。
がん患者の家族は第2のがん患者と言われている事が、家族が
がんになって初めてわかりました。辛いとか苦しいとか色んな事を
含めて、家族の中では我慢はしないで、話してほしいとうっすら涙の中
話しました。心配をかけたくないという旦那の気遣いはすごく
有難いけど、今はそんな気遣いは無用で自分の体を優先して
ほしい。それが私達家族には一番なのだから。
血液検査の結果を待つ間、重い話になってしまいましたが、
私の気持ちも少し話せて、よかったと思います。
点滴が終わりになりかけた頃、処置室に検査結果を持って
先生がやってきました。