「ワインを楽しむ本」
遠藤利三郎
最近だいわ文庫から気になる本がよく出版されるので、マイナーな出版社だと思いつつ棚をチェックしてしまいます
ワイン愛好家として、ある程度のワインの知識を身につけたいとは思っていたんだけど、
品種も多い、産地も多い、値段もピンキリ、同じワインでも年代によって味が違う…と、
覚えることがありすぎてどこから手をつけて良いのやら
腰が重くてなかなかワイン教養が進まない中、
「教養を捨て、グラスを持とう。名もなきワインを飲む贅沢」
という帯に惹かれて買ってしまいました
教養がないのは今だけなので。
学び始める前の今だからこそ読める本だと思いました。
結果大正解すごいわかりやすい本だった。
教養として教科書的に学ぶよりも断然頭に入ってきました。
〆
読んでわかったことは、
旧世界ワインはテロワール重視。
新世界ワインは品種重視。
ヨーロッパ人は麦茶代わりにワインを飲むので、安くてクセのないあっさりとしたワインを好み、
アメリカ人や南米の人はパーティーで主役になるようなワインを好むので華やかな香りや味の豊さを求めている。
ピノ・ノワール…繊細で絹のような口当たり。ブルゴーニュのワインは基本この品種。テロワールをよく反映する。
カベルネ・ソーヴィニヨン…渋みのある豊かなタンニンが特徴。
メルロー…官能的で酸が少ない。
シラー…スパイシーで野生みのある味。
あと個人的には開栓した翌日のワインがあまり好きではなくて、香りも変わっちゃってるし、味わいも変化してるし…
と思ってたんだけど、
「ワインを残した者にのみ訪れる幸福」
「抜栓したワインであっても5日くらいはまったく問題ない」
「劣化するから早く飲んだほうがいいと言う人もいるが、これは間違っている。劣化するのではなく、変化するのだ」
と書いてあったのも衝撃だった
1日経つと1、2年寝かせたのと同じくらい熟成が進むそうなので、捉え方によっては確かに色んな味わいを楽しめて嬉しいと思うこともできる目から鱗。
私はカベルネが好きなので、品種で選びがちですが、旧世界ワインをテロワール重視で選んでみたいなと思いました
メルローも飲んでみよう
ワインの楽しみ方が一気に広がって
読んでよかった本です