『君たちはどう生きるか』は「常識の範囲で自由にお使いください」と場面写真が提供されているので、ブログでも取り上げやすい。

それで昨日のブログに、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』がアカデミー賞の長編アニメ映画賞を、山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を受賞し、X(旧ツイッター)の投稿が「受賞を喜ぶコメントの嵐」になったのを見て、授賞式の映像を視たわけでもないのに涙腺が緩んでしまったことを書いたが、今日は、単純に受賞に感動したのではないことを書き加えておきたい。

 

アカデミー賞を獲ったからといって、それが誰にとっても「不朽の名作」であることのお墨付きにはならないと、映画好きなら誰でも気づいていると思う。

僕の場合も、過去に作品賞を獲った『ノマドランド』や『パラサイト 半地下家族』や『英国王のスピーチ』なんかは「面白い!」と思えたが、『ノーカントリー』や『ミリオンダラー・ベイビー』なんかは、どちらかというと肌に合わない映画だった(あくまでも個人的な感覚)。

 

今回の2作品も『君生き』は「文句なしに面白かった」が、『ゴジラ』のほうはというと、ところどころに「ご都合主義」が感じられるせいだろう、「ちょっと文句も言いたくなる面白さ」だった(あくまでも個人的な感覚)。

 

個人的にゴジラ映画に順位を付けるとすると、初代『ゴジラ』が第1位、『シン・ゴジラ』が第2位で、それに続く第3位という感じ。

それでも視覚効果賞受賞に感激できたのは、『ゴジラ-1.0』が、昨年、東宝がアメリカに設立した配給会社『TOHO Global』が手がけた北米配給第1弾作品で、この映画が成功すれば、「将来的に東宝グループ以外の独立系映画会社などの作品の北米配給に繋がる可能性も大いにある」と知っていたからだ。

 

今回、プロモーションの一環として、アカデミー賞の視覚効果賞にノミネートし、「製作費がハリウッドの大作に比べて10分の1以下」という点をアピールするプレゼンも行われ、関係者に向けた上映会では、映画の最後に流れる視覚効果のスタッフロールの短さに拍手が起きたのだという。

 

『スター・ウォーズ』なんて、「どんだけスタッフおんねん!」と驚くくらい、延々とスタッフロールが流れ、それはそれで感動してしまいエピソード9『スカイウォーカーの夜明け』のエンドロールには僕も涙してしまったが、それが当たり前と思っているハリウッドの視覚効果マンたちが「たったこんだけでコレを創ったの!?」とスタッフロールの短さに感動したのにも頷ける。

 

まさに今回の受賞は「ジャイアント・キリング」だったわけで、そういう事情を知っていなければ、「やったぞ!ゴジラ!!」という投稿の嵐を見ても涙までは出なかったかも知れない。

 

『君生き』もそうだ。

アメリカで大ヒットしたことを知っていた。

製作はスタジオジブリだが、日本での配給は東宝が担当。

アメリカの配給は「GKIDS」という配給会社が担当した。

 

個人的に嬉しかったのはタイトルの変更だ。

『君たちはどう生きるか』の英訳「How Do You Live」ではなく、公式国際タイトル『THE BOY AND THE HERON(少年とサギ)』として公開された。

 

日本では公開直後「よく解らない作品」という感想が思いのほか多かった。

僕は、観たまんまなの話なのに、何が解らないのかが解らなかったのだが、その答えを教えてくれている気がしたのだ。

 

日本の観客のなかには『君たちはどう生きるか』というタイトルに引きずられた人が多かったのかも知れない。

「どう生きるか」というメッセージに気を取られると、目の前で繰り広げられるシーンにも「深い意味があるのでは?」と身構えてしまう。

 

いやいや、そうじゃないよ。

この映画はね、『未来少年コナン』で描かれた(宮崎駿氏の脚本ではないが)コナンとジムシーのように、少年とサギが友情で結ばれていく冒険物語として楽しんでね。

『THE BOY AND THE HERON』という公式国際タイトルには、この映画を愛する人たちの「一人でも多くの人に楽しんで欲しい」という思いも込められている。

 

宮崎駿監督の最初のアカデミー賞受賞作『千と千尋の神隠し』の英題は『Spirited Away(精霊に連れ去られる)』。

こちらもまた、一発で「そういう話なんだ」と解るタイトルだし、宮崎駿監督の世界観をどう伝えるか、アメリカにも熱烈なジブリファンがいっぱいいるのだろう。

とか、考えながらアカデミー賞授賞式の様子を伝えるXの投稿を見ていたから、『君生き』の受賞が誇らしく思えて、それで僕も涙腺が緩んだのだ。

 

3月20日から『君生き』の英語吹き替え版の全国上映が行われる。

ルカ・パドヴァンやロバート・パティンソン、クリスチャン・ベールやマーク・ハミルといったアメリカの俳優たちが、どんな吹き替えをしたのか、個人的には興味津々。

 

3月20日に東京のTOHOシネマズ日比谷で行われる「『ゴジラ-1.0』アカデミー賞受賞記念大ヒット御礼舞台挨拶上映」のチケットの抽選に申し込んだが、それがハズレたら『君生き』の英語吹き替え版を観に行くのもいいかなぁ、と思っている。

 

【本日の夢の風予想】

 

今日は仕事が忙しいので、競馬を楽しむ余裕がない。

いつものように、予想したレースの指数や印をデータとして載せておくだけにする。

 

中京7R1勝C・1400m芝

◎ユハンヌス(25)○レッドテンペスト(24)▲ディバイングレース(23)☆トモジャシーマ(22)壱△アスクドリームモア(19)弐△ショウナンラタン(15)参△アルファヒディ(14)四△リゴレット(14)

 

中山7R1勝C・1200mダ

◎ハッピーパンニャ(19)○ナスノカンゲツ(18)▲ケンキョ(16)☆ランベントライト(16)壱△リリージェーン(16)弐△カフェベラノッテ(14)参△オリビアジュテーム(13)四△キングダラス(12)

 

中山9R「スピカS」3勝C・1800m芝

◎ディオスバリエンテ(38)○デコラシオン(33)▲インザオベーション(30)☆ワイドアラジン(28)壱△グランディア(26)弐△ココクレーター(25)参△セイウンプラチナ(25)四△シンティレーション(23)

 

中山10R「千葉S」OP・1200mダ

◎パウオレ(33)○チェイスザドリーム(29)▲ドンアミティエ(27)☆オメガシンフォニー(26)壱△クロジシジョー(26)弐△ハコダテブショウ(24)参△アビッグチア(22)四△ケイアイロベージ(22)

 

中京11R「名古屋城S」OP・1800mダ

◎フルヴォート(26)○トウセツ(22)▲テーオーリカード(21)☆ホウオウルーレット(21)壱△ハピ(19)弐△リキサントライ(16)参△テーオードレフォン(15)四△マリオロード(14)

 

阪神11R「阪神大賞典」GⅢ・3000m芝

◎ディープボンド(29)○サヴォーナ(26)▲ワープスピード(26)☆シルヴァーソニック(24)壱△ショウナンバシット(23)弐△ゴールデンスナップ(20)参△テーオーロイヤル(19)四△プリュムドール(18)

 

中山11R「スプリングS」GⅡ・1800m芝

◎スティンガーグラス(34)○チャンネルトンネル(33)▲シックスペンス(32)☆ルカランフィースト(31)壱△ジュンゴールド(29)弐△コスモブッドレア(28)参△アレグロブリランテ(23)四△ウォーターリヒト(22)

 

中京12R1勝C・1200mダ

◎カミーロ(19)○モーデン(18)▲パスカリ(15)☆ゲキザル(12)壱△イツモハラペコ(11)弐△ノーブルヴィクター(11)参△オーブラック(10)四△ビートエモーション(10)

 

中山12R2勝C・2400mダ

◎ダノンボレロ(32)○ルーラーリッチ(15)▲サトミノマロン(13)☆ヨリノサファイヤ(12)壱△シャンバラ(11)弐△ダノンピーカブー(11)参△アトラクティーボ(10)四△フロンタルクリス(6)