これまで殆ど病院に罹ったことが無く。コロナのワクチンも診療所で検温するだけで打って頂いている。昨年8月、コロナの第6回目のワクチン接種のため塩釜市F内科を予約し訪問した。検温、血圧測定、血圧が200を超えた。「この血圧でワクチンが打てるか!」と叱られた。先に血圧の治療をすると薬を処方され1週間後にワクチンは接種頂いた。その後、毎月、血液と尿検査、そして検便、胃カメラ、レントゲン、心電図、などの検査を受ける。最近は血圧も安定し、その他の検診も異常なしで先生からもお褒めを頂く。

そこで考えた、日本ではすべての国民がなんらかの公的保険に加入することが義務づけられている。つまり〝国民皆保険〟制度なのである。日本には素晴らしい医療制度があるのだ。第一はすべての国民が公的な医療保険に加入している。第二は希望する医療がすぐ受けられ、費用は各保険から医院に支払われる。第三は「いつでも、だれでも、どこでも」それぞれの保険証を使って何の制限も受けず自由に診療が受けられるというものだ。

ところが先日、NHKの日曜討論で、その〝国民皆保険〟制度が大変だと言う。最近の高額医療と急速な少子高齢化など、国民皆保険を取り巻く状況は大きく変化しており、医療保険制度の改革が求められていると言うのだ。となると医療費を抑えることだ。医療費を抑えるには健康寿命を伸ばして病院にお世話になる期間を短くする。平均寿命は年々伸びているが健康寿命との差が2019年調べで約10歳と縮小していない。

少子高齢化と言う社会構造の変化に合わせて医療技術と情報技術(IT)を駆使して、例えば家庭でも出来る血圧測定などは家庭で行う。また、健康管理についてのアドバイスなどを罹り付け医院とネットで結び、医院の健康管理指示に患者が応える方法などの健康管理システムの研究を進めて欲しいものだ。

宮城県としても4病院の再編も大事だと思うが、例えば「県民高齢者散歩運動」として出席カードを作り、隣近所誘い合わせ散歩する。それが宮城全県の各公園で行われたら素晴らしいだろうと夢見ている。

我々高齢者が現役若者におんぶに抱っこするのではなく、なるべく負担を掛けないよう医療費を抑える工夫をすることだ。私は小児麻痺で足が悪く昨年当りから普通に歩くの覚束なくなって来た。これを切っ掛けに愛犬との散歩を毎日朝晩の2回、雨が降ろうが風が吹こうが欠かさず行っている。勿論、歩行訓練のためだったが、少しずつ体調が良くなり、夜は晩酌でご飯を食べたことが無かったが食べるようになり、酒の量も半減した。健康は口腔衛生から8020運動でも僅か2本の虫歯に詰め物があるものの全て自前の歯だ。

国政は裏金問題で岸田内閣が国会運営はおろか衆議院解散総選挙だと与野党の攻防が続くが自由民主党が引き続き政権を担当するにせよ、野党が政権を取るにせよ、憲法二十五条で保障されている「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」が実感できる社会の仕組みを望みたい。子どもにせよ、高齢者にせよ、健康が第一。誰もが心配するのが病気になった時、安心して病院に行けるような保険制度だ。それが〝国民皆保険〟だと思う。