久万新四国高野山?大師堂?そんなのあったかな?と思いながらも、もう一度今下りてきた県道へ戻って探すような危うい事(1時間後に来る次のバスを逃したら、さらに2時間待たないといけない)は出来ないので、道路わきにあった「仰西渠(こうさいきょ)」だけでも寄って見ようとまた反対車線にわたる。(11:03)
この上に何があるのか?上ってみる。
そこには太くて立派な「仰西渠之碑」と刻された石碑が立っていた。(11:04)
書かれてることを要約すると、『江戸時代に山之内彦左衛門という人物が私財を投じて村のために用水路を作った、その山之内氏の号である“仰西”にちなんで仰西渠と名付ける。安山岩の岩盤を石のみと槌だけで切り開くため難航する工事に、工夫達を励まそうと砕いた石くず一升を米一升と交換して三年で完成させる。仰西はこの工事で私財のほとんどを無くしたという。その功績と徳を称え明治時代にこの石碑を建立した』と記されている。
上から見るとこんな感じ、降りてみる。(11:06)
川岸の岩盤を削って用水路としていて、この日のように前日雨が降って増水してもいいようにピンクのところから水を逃がし、普段は水色の通路で水を誘導している。
このアングルで見ると用水路の幅と深さがしっかりしたモノだという事が分かる。
別の写真で見るとこんな感じ。(11:07)
迫り出した分厚い岩盤はくり貫いて用水路を通している。
先を見ると岸に沿って用水路は伸びていて
水量を調整するための堰も設けられている。
対岸はこんな感じで右側に見える橋のたもとにある建物は遍路のためのトイレで山越えの遍路道を下りてきた道に面して設置してある、左の屋根は東屋のようだ。(11:09)
その左側にも岸から階段で川に下りられるようになっている。
思いのほか「凄いもの」が見られ満足した気分をもって国道に上がる。(11:10)