トラックはそのままホニアラに置いてきた。ビリーの長男ジミーに預けることになった。
それはよかったのだが、需要の高いマライタで商売をしてこそ利益が出る。のろのろとホニアラで走らせていたのではそれほどの儲けは期待できなかった。
これに加えてガダルカナルとマライタの間の紛争により、ホニアラでは商売そのものが成り立たなかった。
この状態は以後数年ほど続く。トラック事業は初めから失敗だったことになる。
アダコアに到着すると、ビリーの協力を得てまず例の水上バンガローを建ててくれる大工や職人を手配した。予算に応じてバンガローを三棟造ることにした。そのために三つのグループを探した。
滞在中に着工し、ぼくらはその進捗ぶりを確認しながら日々を過ごすことになった。目の前でバンガローが出来上がっていくのはなんとも刺激的で楽しかった。