昨年の初参加では、
朝から雨が降っていたが、
今年は曇り空だった。
このまま降らずにいてくれたら、
と強く願っていた。
8時スタートだが、
6時にはすでに続々と車の列が
駐車場までつながっていた。
会場ではS井さんを探したが、
見つからないままスタートを迎えた。
初参加の昨年とは違い、
心の準備は出来ていた。
コースのイメージは掴めていたし、
終日雨の中でのレースを経験したことで、
悪条件下での覚悟も出来ていた。
ただ、きついイメージが強く残り、
それが心に重く圧し掛かっていた。
昨年は最後尾近くに並んだが、
今年は列の中ごろからスタートした。
最初の渋滞になるところで
少しでも前に行っておきたかった。
新城32Kは累積標高2,280mで
30Kクラスのトレイル大会の中では
日本で一番厳しいと言われている。
特に第1関門&エイドステーションの
亀石の滝(約13km地点)からは、
新城最大の長く険しい坂が待っている。
この険しい坂に挑む前に
「亀石の滝」エイドでは、
十分な休憩をとった。
補給食をしっかり食べ、
トイレを済ませてから
長い坂を上り始めた。
するとすぐに左ハムが
攣りそうになった。
やばいと思ったが、
その気配はすぐに消えた。
長い休憩後に急に動いたため
脚が慣れていなかったかもしれない。
その後は、一度も攣ることは無く
順調に上って行った。
昨年と比べても、
上りの耐性が強くなっていることを
確かに感じていた。
17km過ぎに、
とうとう宇連山の山頂に到着。
ここからは32km地点の
第2関門&エイドを目指していく。
第2関門前の緩やかな上りも
昨年は走れなかったが、
今年はゆっくりでも走る余裕があった。
第2関門&エイドでも
十分な補給食とトイレを済ませた。
残りは10kmだが、
もう一山が待っている。
しかし、それは自分の頭にも
インプットされていたから
昨年ほどの精神的疲労はなかった。
そこに心の油断が生じたのか、
落とし穴が待っていた。
濡れた岩場に足を滑らせ
左側へ転倒した。
その際に左手を着いたため
手首を負傷した。
手首以外にも左腰から肩にかけて
強く岩盤に打ち付けた。
すぐに立ち上がったが、
身体の左側が異様に痛んだ。
しかし、アドレナリンが出ていたのか
強い痛みにも耐え直ぐに歩き始めた。
いつしか痛みは忘れていた。
最後の下りからゴールまでは、
一気に駆け抜けた。
脚はまだ、しっかり残っていた。
記録:7時間39分54秒
総合順位:第375位/629人
男女別順位:第331位
年代別順位:60代男子 第12位