6月5日、全日本中学校体育連盟(中体連)は、男子ソフトボール競技を2027年度以降中止することを決定したようです。
原則として、部活動設置率が20%未満の競技が対象になったようですが、男子ソフトボールの普及率の低さと人口の少なさが大きく影響したと思われます。
この背景には、部活動の地域移行が関係しているのではないかと思われますが、地域移行にも課題はたくさんありそうです。
中学校の大会がなくなれば、高校の競技人口の減少も心配です。
あと3年の間に、地域スポーツクラブとして競技者がソフトボールに親しめる環境を整えることが出来るかどうかが課題になりそうです。
地域スポーツクラブへの移行はずいぶん前から言われていたことではありますが、学校部活動への依存と地域の受け皿の整備が整わないために、これまで先送りになってきたようです。
今回は、ソフトボールをやりたい人たちにとって、いい意味でとらえるとチャンスなのかもしれません。
しかし、指導者、マネジメントができる人材確保、グランドや用具、遠征費などの資金面の確保など、難しい問題がありそうです。
市町村の予算化が可能であればいいのですが、これまで学校という公的なところに依存していたことから、受益者負担を増やすことには抵抗がありそうです。
このままいけば男子ソフトボールは衰退の一途となることが心配されます。
ところで、どうしてこのようなことになったのでしょうか。
ソフトボールの普及・振興・発展に寄与すべく立ち上がっている財団法人日本ソフトボール協会、及び、各都道府県のソフトボール協会の取り組みはどうだったのか、検証してみる必要もありそうです。
選手発掘、育成、指導者育成等、競技者育成プログラムが作成されているので、そのマニュアルに沿って事業がなされてきたのでしょうか。
今回の決定を受け、広い視野で考えてみる必要がありあそうです。
少子高齢化、スポーツ離れ、競技者減など、厳しい現実の中で、どうソフトボールを普及させていくのか、各関係者の方々の手腕の発揮に期待したいところです。
ソフトボール競技は素晴らしい競技だと思います。
がんばりましょう。