ピッチャーの指導については、たくさんの方々がいろいろな指導を行っている場面を見ることがあります。

投げる方が大事だという視点は間違ってはいないと思います。

しかし、受ける方のキャッチャーの指導はどうでしょう。

私が現役で指導しているときにはキャッチャーの指導に多くの時間を割き、力を入れました。

打席に立つ打者の振る舞いから癖を読み取る。

相手ベンチの動きで攻撃を予測する。

守っている守備者の位置の確認やカバープレーに対して指示を出す。

もちろん、自分のチームの監督を始め、メンバーの意見も耳にします。

わずかな時間に多くのことを認識して処理し、最終的にはピッチャーに対してサインを出すことになります。

ランナーがいれば、盗塁やヒットエンドランも考えられますのでキャッチャーは大変です。

このことは、いちいち言葉で伝えることも必要ですが、言葉だけで一度に多くのことが頭と身体で処理出来るわけではありません。

目で見て、耳で聞いて、ある面感覚的に覚えていく必要もあるのです。

基本になるのは、キャッチングでしっかりとボールを捕球することです。

これが出来なければ、他のことに意識を持っていく心の余裕はできず、不安なまま試合をすることになります。

ピッチャーの投げ込みの時には、しっかりとキャッチングの練習をして、ピッチャーのボールの性質をつかみながら受け込みます。

リズムやテンポにも気を配り、どういう間合いがピッチャーにとって良いのか考えます。

時には速いテンポで投げ、投球の間合いを変化させることも試します。

この他にもたくさんやることがあるので、かなりの時間を指導に費やすことになります。

守備の要といわれるキャッチャーの指導。

時間をかけて、じっくりと取り組みたいものです。

がんばりましょう。