保健室の先生が産休に・・・ | 五月に或る人は言った。(仮) 

保健室の先生が産休に・・・

今日から保健室の先生が産休に入られる。

私は中3だけど、学校が中高一貫だから、

高校生になったらまた会える。嬉しい。

私はほとんど保健室に行かなかったので

とても親しいという訳では無かったけれど

その先生は、生徒の名前をすぐ覚えてくれて

顔を見たら声をかけてくれた。

話し方がゆっくりしていて、声は心地良かった。

身体を動かす行事の時には声をかけてくれた。


放課後、保健室へ挨拶に行った。

おなかを触らせてもらって、

「赤ちゃんがいるとあったかいんですね・・・」とか、

「すごいですねぇ」とか、意味の無いことをうだうだと言って帰った。


子供を産むって凄いことだと思う。

自分の内にもう一つ、生命が宿っているって、凄いことだと思う。

小さいけれど確かにそこに在る生命は、

もう意思を持っている。

生命はやがて、外界に姿を現す。

その時のために、全てを研ぎ澄まして待っている。

母を通して、全身で色々なことを感じとっている。

「お母さん、お母さん。早く私の顔を見て。

私の前で、私の名前を呼んで。

お母さん、お母さん。

―――わお。これはなに?

―――わお。今の声は?」

 そんな生命に向かって、母親は声をかけ続ける。


なんて神聖なこと・・・と思う。


先生、こういうこと、上手く伝えられなくてごめんなさい。

赤ちゃん、学校に連れてきてくださいね。