続・一日一生




続・一日一生


仏教では、この世で人間には避けることのできない四つの苦しみがある、と説きます。「生老病死」の四苦です。 「死(死ぬこと)」などと同じように「生(生まれること、生きること)」も、四苦に含まれています。人間は、ただ一直線に「老」「病」「死」へと流れていくためだけに生きていくのだ、と捉えることもできます。だとしたら、私たちは生老病死の苦しみをどう乗り越え、生きていったらよいのでしょうか。本書では、二〇一三年九月に八七歳で逝去された天台宗大阿闍梨・酒井雄哉師が「生老病死」について語ったものを、ご生前の数々のお言葉から選び、まとめています。


酒井師は三九歳で得度し、比叡山延暦寺に伝わる荒行「千日回峰行」を二度成し遂げました。千日回峰行は生半可な修行ではありません。比叡山の峰や谷を一千日巡り、礼拝し続けます。総歩行距離は地球一周分(約四万キロ)近くになり、その間には「堂入り」と呼ばれる生死を賭けた修行もあります。堂に九日間籠り、一切の食事や水、睡眠を断って、法華経を読誦し、不動明王の真言を一〇万遍唱える修行です。千日回峰行を二度成し遂げたのは、記録がある比叡山の文献でも酒井師を含めて三人しかいません。そんな酒井師が「生老病死」について語る言葉の数々。ぜひ、あなたなりの答えをくみ取って、人生の真実をつかんでください。

       続・一日一生 朝日新書


  続・一日一生


比叡山の「千日回峰行」を2度満行した天台宗の大阿闍梨、酒井雄哉氏の著作『続・一日一生』(朝日新書)は、自身の壮絶な修行経験を通じて得た人生の意味や生き方について、平易で心に染み渡る言葉で説いたメッセージ集です。2013年に87歳で逝去した酒井氏の、亡くなる3日前の「最期の言葉」も収録されています。 


書籍の概要

著者: 酒井雄哉 

出版社: 朝日新聞出版

発売年: 2013年


内容: 

人生の苦悩である「生・老・病・死」をテーマに、生きることの真の意味を語り尽くしたものです。

特徴:

ミリオンセラーとなった前作『一日一生』に続く第2弾で、多くの人々の心を癒しました。特別な人だけが成し遂げる修行ではなく、「誰もが生きていること自体が修行である」というメッセージを伝えています。

難しい言葉を使わず、穏やかで優しい語り口が、読者の心に深く響きます。

自身の人生の経験や、厳しい修行を通じてたどり着いた境地が詰まっています。 


『続・一日一生』で語られる主なテーマは以下の通りです。 


「一日一生」の考え方: 一日を一生のように大切に生きること、そして明日にはまた新しい人生が生まれるという、前向きな姿勢を説いています。「生老病死」の真の意味: 高齢や病を経験した酒井氏が、それらを修行の一部として受け入れ、執着を手放すことの大切さを語っています。


心の持ち方: 焦らず、力まず、無理をしない生き方を勧め、心の持ち方次第で人生は変わることを伝えています。


生と死: 命の時間を自ら決めることはできないからこそ、与えられた命を大切に、今日一日を精一杯生きる喜びを説いています。